TOPICS 2022.09.30 │ 12:00

伊達さゆりの「手さぐりの旅」
第1回 仕事を始めてから「刺さる」ようになった山本彩さんの「JOKER」(前編)

一般公募オーディションからビッグタイトルの主人公役を射止め、声優として大きな注目を集めながらデビューを果たした伊達さゆり。活動開始から1年を迎えた彼女のお気に入りや、心に残っているものを取り上げながら自らを語るフォト&インタビュー連載。第1回で取り上げるのは、シンガーソングライターとして活躍する山本彩の「JOKER」。記念すべき20歳の誕生日とも重なった前編では、そんな誕生日の思い出とともに、楽曲との出会いを尋ねた。

取材・文/編集部 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水 衣装協力/ha | za | ma

記念すべき第1回、そして10代最後のツインテール

――この記事の公開は伊達さんの20歳の誕生日となる9月30日なのですが、撮影とインタビューはその少し前に行っていて、ヘアメイクのときに「伊達さん、10代最後のツインテールですね」とみんなで話していました。
伊達 それも、だいぶ高めの位置のツインテールでしたね(笑)。私、プライベートではあまりヘアアレンジをしないんです。服もそうなのですが、あまり冒険をしないので撮影のときにこうしてアレンジをしていただけるのがすごくうれしいです。それでも、これまでツインテールにしていただいたときは、ほとんどが耳から下の位置で結んでいたので、こんな位置で結んでもらうのは何十年振りだろう……?

――子供の頃にこういう髪型をしたことはありますか?
伊達 小学校まではいつも、前髪を全部上げて上で括る「ちょんまげスタイル」でいることが多くて、たしか幼稚園の卒園式でツインテールにしてこのくらいの高い位置で結んでいた記憶があります。この高さでお団子を作っていたことはありますが、ツインテールにするのはきっと卒園式以来ですね。

――前髪の話が出ましたが、今回のヘアアレンジは前髪もレアな形ですよね。
伊達 私にしては珍しいですよね(笑)。いつもはトレードマークのようにこだわって左分けの前髪を作っているのですが、今回は封印しました。今まで着たことのないタイプの衣装ですし、撮影場所の雰囲気も独特なので、今日は前髪も変えてみてもいいんじゃないかな、と。いつもの前髪だと撮影のときに「ここがいいかな」という角度がだいたい決まってくるのですが、髪型が少しでも違うとそれがこんなにも変わるのか、とびっくりしています。撮影はこれまで何度も経験させてもらっていますが、いつもとは違うドキドキがありました。お洋服を変えるのと同じなのかな、と思います。

東京に来てかみしめた誕生日のありがたみ

――その衣装や場所についてはどのような印象でしたか?
伊達 衣装の写真を見せてもらったときに、「すごく意外だな」と感じました。撮影場所の写真も『不思議の国のアリス』を基調としたメルヘンチックでかわいらしい場所だったので、衣装もそれに合わせた感じかと思っていたら、それとは方向が異なる和のテイストで、私を引き立たせてくれるような印象でした。場所と衣装がどのようにマッチするのか想像がつかなかったので、写真の仕上りが楽しみです。

――冒頭でも話題にしたように、この記事の公開日は伊達さん20歳の誕生日となりますが、誕生日の思い出を聞かせください。
伊達 高校の頃は、誕生日に学校に行くと、友達が机の上にお菓子をたくさん置いてくれていたんです。私も友達の誕生日にはお菓子を置いていたんですけど、振り返ると、そういうことで自分の居場所を見つけられていたのかな、とも思います。もちろん、家族との思い出もあります。実家とおじいちゃん、おばあちゃんの家が近い距離にあったので、家族の誰かの誕生日には全員がおばあちゃんの家に集まってプレゼントを渡して、一緒にごはんを食べていました。東京に来て、毎年あったそんなイベントがなくなってしまった今、本当にありがたい環境にいたんだな、とあらためて思います。

自分にもいつかこういう表現ができたらいいな

――今回、連載第1回のお題として山本彩さんの「JOKER」を挙げてもらいました。撮影場所も曲名から連想して設定したのですが、この曲を選んだ理由を教えてください。
伊達 これまで何度か、歌について悩んでいるという話をしてきたのですが、一時期、女性アーティストさんの曲をいっさい聞けなくなったことがあって。そんなとき、ランダム再生していたサブスクからこの曲が流れてきて、ハッとしたんです。山本彩さんは私が小さい頃から知っている存在で、アイドル時代から見ていたのですが、声質がストレートで素敵だという印象がありました。なんとなく聞いていても歌詞がすんなり入ってくるというか。だからきっと、悩んでいた私もハッとしたんだと思います。励まされた、ということもあるのですが、こういう風に歌いたいな、自分もいつかこういう表現ができたらいいなと思うきっかけになった曲なんです。

――「JOKER」は2017年発表の曲ですが、歌に悩んでいた時期ということは、最近になって思い入れができた曲なんですね。
伊達 そうですね。サブスクって、登録するときに好きなジャンルやアーティストを入力するじゃないですか。ランダム再生で出てくるということは、私にオススメの曲ということなんですよね。地元にいた頃から聞いていたのですが、悩んでいるときに聞いたからこそ、歌詞と、山本彩さんの歌声が私に刺さったのかなと思います。endmark

伊達さゆり
だてさゆり 9月30日生まれ。宮城県出身。Apollo Bay所属。『ラブライブ!スーパースター!!』一般公募オーディションを経て、澁谷かのん役で声優としてデビューを果たす。趣味は歌を歌うこと。特技はよさこい。
関連情報

10月5日(水)発売の『Febri AUTUMN 2022』にも伊達さゆりさんのフォト&インタビューを掲載。
撮りおろし写真とともに20歳を迎えた心境をたっぷりと語ってもらっています。
こちらもお見逃しなく!