素直で、ゾッとするほど一途なところがレモンの魅力
――『マッシュル-MASHLE-』の原作を読んだ第一印象を教えてください。
上田 まず、コメディとシリアスのバランスが絶妙な作品だと感じました。クスッと笑えるコメディシーンで丁寧に心をほぐしてもらえるからこそ、シリアスなシーンでは自然と涙があふれてくる。どんなときもみんなの居場所になってくれるマッシュくんですが、彼のまっすぐな優しさに心があたたかくなりました。
――上田さんが演じるレモンの魅力はどんなところだと思いますか?
上田 素直なところや、ゾッとするほど一途なところ、さらに一途だからこそ、怖いことに勇気を持って挑めるところも魅力的です。マッシュくんの妻になった(?)ことで妙に自信がついてしまったレモンちゃんですが、アニメではアドリブシーンの収録も多かったので、彼女のマイペースさをより楽しんでいただけるかたちになっているかと思います。
――もし、身近にレモンのような人がいたとしたら、上田さんは仲よくなれそうですか?
上田 私はお話ししてみたいですが、仮に私がレモンちゃんたちと同じ世界の住人だったとしても、レモンちゃんはマッシュくん一筋なので私のことは眼中にないはず……。まずはマッシュくんとお友達になって、そこからようやくレモンちゃんと関わることができるのかなと思うと、仲よくなるための道は険しそうです。
ディレクションは「より盲目的に」
――オーディションで意識したことや、実際のアフレコでどのように役作りをしていったのか教えてください。
上田 オーディション時は、レモンちゃんは一度スイッチが入るとまわりが見えなくなる子なのかなぁと思っていたので、そのイメージでテープを録らせていただきました。アフレコが始まって驚いたのは、一度入ると……と思っていたスイッチが、じつは入りっぱなしだったということです。たびたびいただいていた「より盲目的に」というディレクションを受けて、レモンちゃんは私が想像している以上にマイペースな子なんだなと知ることができました。また、「よりかわいく」といったディレクションが多かったのも印象的でした。清楚モードと暴走モードのギャップがよりはっきり見えるように導いていただいたと感じています。
――第2話ではレモンが初登場して、マッシュに助けられるシーンが描かれました。とくに印象に残ったセリフやシーンを挙げると?
上田 魔法が使えないマッシュくんが、いったいどうやって魔法学校の試験に挑むのか? ハラハラドキドキしながら見始めた第2話でしたが、冒頭数分ですべての不安が消し飛ばされる展開に、なんだかホッとしてしまいました。そしてマッシュくんがレモンちゃんを助けてくれるシーンも印象的でしたよね。個人的には、レモンちゃんが自分自身の行動を振り返り反省するシーンも、彼女の素直さが感じられて好きでした。そのあとの校長とのやりとりも素敵でしたし、マッシュくんの「我慢比べですね」というセリフに人柄が表れていて感動しました。
――レモン以外でとくに気になっているキャラクターは誰でしょうか?
上田 マッシュくんの育ての親であるレグロさんと、マッシュくんが魔法学校に赴(おもむ)くきっかけをくれたブラッドさんです。ふたりの魅力に気づかされた第1話、第2話でもあったので、彼らの今後がすごく気になります。ブラッドさんはなんだかんだお人好しな感じがするし、おじいちゃん(レグロ)にはとにかく幸せでいてほしいです。
――キャストの皆さんとの、アフレコや休憩時のエピソードがあれば教えてください。
上田 コメディシーンが多い作品ですので、アフレコ中は笑いを堪(こら)えるのが大変でした。皆さんが本気で、かつ楽しそうにお芝居されているのを見られて、私もアフレコに参加するのが楽しかったです。あとはシュークリームの差し入れをいただくことが多い現場だったのですが、毎回違うお店のものを用意してくださっていました。いろいろなタイプのシュークリームが食べられたのもそうですし、間接的にマッシュくんを感じられたこともうれしかったです。
――最後に、筋トレや筋肉に関する思い出はありますか?
上田 だいたいのことが三日坊主になってしまう性格なので、筋トレも長く続けられたことがなく、いつもハマる前にやめてしまいます。自分と筋肉をつなげられるエピソードが全然なくて……すみません……。マッシュくんのような、鍛えられていてしなやかな身体に憧れます。
- 上田麗奈
- うえだれいな 1月17日生まれ。富山県出身。81プロデュース所属。主な出演作品は『私に天使が舞い降りた!』(星野みやこ役)、『鬼滅の刃』(栗花落カナヲ役)、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(ギギ・アンダルシア役)、『アイドルマスター ミリオンライブ!』(高坂海美役)。
『マッシュル-MASHLE-』
TOKYO MX他にて毎週金曜24時00分より放送中!
- ©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会