「怯えツッコミ」と「困りツッコミ」がフィンのウリ
――最初に、原作に対しての第一印象を教えてください。
川島 コメディとシリアス、バトルと日常、描き込まれた絵に突然差し込まれるシュールコマ、などなど……甲本一先生の計算されながらも、それを意識せずに楽しめる世界観で、読んだときの心地よさにビックリしました!
――フィンはメインキャラクターたちの中では「常識人」というポジションに見えますが、演じていて魅力的に感じるのはどのような部分ですか?
川島 フィンくんの魅力のひとつはなんといってもツッコミ。とくに「怯えツッコミ」と「困りツッコミ」がウリだと思っています! ツッコむときは日常の言葉より強い口調になることもあるので、映像で見聞きしたときに印象がとがり過ぎないよう、普段のシーンではかわいげのある音を含ませたりと、愛されるキャラ作りを意識しています!
――オーディションで意識したことや、アフレコ現場で受けたディレクションで印象に残っているポイントを教えてください。
川島 フィンくんはマンガでも顔芸がすごいなぁ……と思っていたので(笑)、その困ったりしているシーンのツッコミは、ひたすらに全力で彼の嘆きを代弁することを意識していました。音響監督の本山哲さんからのディレクションで「フィンくんはそこまで成績がいい子じゃないから、そのあたりを意識してみて」と言っていただき、「あ、なるほどな!」と、そのときにフィンくんのキャラクターが腑に落ちた感覚がありました。
素直な勇気に驚かされた第3話
――第3話ではフィンがマッシュに驚いたりツッコんだり、関係性がよくわかるシーンが見られましたが、演じていて心に残ったのはどんなところでしたか?
川島 教頭先生とも深いつながりがあり、逆らった奴を学校から辞めさせることもできる、そんな立場のおいも・キャベツく……間違えた、ロイド・キャべル様に楯突くなんて、絶対にしたくないじゃないですか? 怖いですし。でも、フィンは脅されてやってしまった行いを、怖くても次にはキッパリ断り、マッシュくんに素直に謝れるなんて、なかなかできることじゃないな……と、弱者だからこその勇気に驚かされました。その後のマッシュくんの行動はスカッとしましたね(笑)。
――現場で他のキャストの方々とのやりとりで印象に残っていることがあれば教えてください。
川島 個人的には(ドット役の)江口拓也さんのその日の様子を見て「昨日は何時まで飲んでたんですか?」と予想して「当たるかなゲーム」をするのが、ひそかな楽しみでした(笑)。
- 川島零士
- かわしまれいじ 11月30日生まれ。愛知県出身。青二プロダクション所属。主な出演作品は『不滅のあなたへ』(フシ役)、『英雄教室』(ブレイド役)、『聖者無双~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~』(ルシエル役)。
『マッシュル-MASHLE-』
TOKYO MX他にて毎週金曜24時00分より放送中!
- ©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会