今回も、新しい扉を開いたなと思います
――3rdシングルの表題曲『アラビアン・ユートピア』は、寓話の『アラジンと魔法のランプ』の主人公・アラジンがコンセプトです。
小泉 アラジンのコンセプトに加えて、今回は「アゲアゲな曲になります」ということを最初に伝えられました。これまでのharmoeの楽曲は、しっとりとしたおとなしめな楽曲が多かったので、どんなアゲアゲソングになるんだろう、と考えていましたね。
岩田 私はもともと映画の『アラジン』がすごく好きだったので、harmoeでいつか歌ってみたいなと思うコンセプトのひとつでした。まさかこんなに早くかなうとは思っていなかったので、すごくうれしかったですね。ただ、『アラジン』には砂漠のイメージが強かったので、冬にリリースするんだ……と(笑)。でも、逆に寒い冬にあったまるような熱い曲になったらいいなと思いました。
――完成した楽曲の印象を聞かせてください。
小泉 歌詞も曲も、アラジンと言えば、アラビアンな雰囲気と言えば、というものがたくさん詰め込まれていて、再生した瞬間にアラジンの世界に入り込める感じが魅力だと思います。
岩田 呪文のような言葉が繰り返されるイントロから一気に盛り上がる展開に、私自身も聞いていてテンションが上がりました。毎回、harmoeではいろいろな挑戦をさせてもらえているなと感じているのですが、今回も、新しい扉を開いたなと思います。
――とくにお気に入りのポイントを挙げるとすると?
小泉 まず「気持ちいい!」と感じたのは、Aメロの最初です。「軽やかなステップでラッタッタ」と「ジリジリな日差しで真っ赤っ赤」の韻の踏み方が「うまいなー!」と。歌い出しから魅力があふれております!
岩田 曲の最初、呪文のように「エアマ テアナ キアゲノノーク」と繰り返されますが、どういう意味なんだろうと思って調べたんです。でも、どう調べても出てこなくて、わからないままレコーディングに行ったんですね。そうしたら「じつはこれには仕かけがあって……」とタネ明かししてもらえて。まだここでは言えないですけど、ぜひ皆さんにも考えていただきたいです。私たちは答えを聞いて「なるほど!」と思いました。そのフレーズとリンクする、落ちサビ前の2箇所もすごく好きです。
小泉 SNSでは、もう謎を解いた方も見かけるよね。
岩田 ちょいちょい、わかってくれた人が出始めているよね。
小泉 ウチらは気づかなかったのに、すごいね!
――このインタビューを読んで秘密があると知った人は、検索などはせず、自力で解いてほしいところですね。
岩田 そうですね。気づいたときには「わっ……!」と驚くと思います。
ふたりとも苦戦した「ジャジーな感じ」
――カップリング曲『私のヒミツは』と『Jasmine』についても魅力を教えてください。
小泉 『私のヒミツは』は、レコーディングのときにリズムの取り方を「ジャジーな感じで」とリクエストされた曲です。その感じを出すために「楽譜どおりに音を取るんじゃなくて、少し遅れ気味に取って“余裕感”を表現できたらいいですね」とアドバイスもいただいたのですが……難しかったですね。私たちが普段歌っている曲はインテンポ(楽譜通りの速度)のものが多いので、こういうジャズ的要素がある曲は難しくて、ふたりとも苦戦しました。レコーディングは終わったけれども、課題がまだまだ残っていると感じます。
岩田 皆さんの前で披露する日に向けて、これから磨いていきたいなと思っています。きっと、ダンスの振りもカッコいいものができるんじゃないかなと思うので、歌でもダンスでも魅了できるように頑張りたいです。今までは“少女らしさ”を大事にした曲が多かったのですが、今回は強さがあるというか、相手を翻弄する大人びた女性のイメージなので、私たちの少ない人生経験からいろいろと絞り出しながら(笑)、この曲を歌いたいなと思っております! それから、バックの生ブラスの演奏がすごくかっこいいので、そこもじっくり聞いてもらいたいです。
小泉 だから、インストバージョンも聞きごたえがあると思います。とくに吹奏楽の経験がある人は鳥肌が立つんじゃないかと思うので、ぜひインストも聞いてみてください!
ライブではレコーディングを超える歌声を
――『Jasmine』についてはいかがですか?
小泉 はるちゃん(岩田)が言ってくれたように、これまでは少女が冒険に行くような感じの楽曲が多かったけれど、(『アラジン』のヒロインである)ジャスミンはか弱い少女というよりも、強い気持ちを持った女性というイメージを皆さんも持っていると思います。なので、その強さの部分を意識して歌いました。
岩田 この曲は水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミさんが作詞・作曲・編曲をしてくださっていて、レコーディングでもディレクションしていただきました。サウンドがカッコいいから、聞いているだけで踊りたくなっちゃうような楽曲で、歌詞にも「今夜は躍(おど)らせて」とか「魅惑のダンス」というフレーズが出てきます。ライブなどで披露するときは、そんな曲調に合わせて、ジャスミンの気ままな感じを表現できたらいいなと思っています。
――お話を聞いていると、今回は3曲ともharmoeにとって新しいチャレンジだったんだなと感じます。
小泉 harmoeとしても新しい挑戦でしたし、私個人としても今まであまり歌ったことがない曲調や歌詞でした。
岩田 レコーディングを終えた今でも、もっともっと高みを目指したい、もっと歌の魅力を突き詰めて表現したいなと思える3曲です。
小泉 ライブでは、レコーディングした歌声を超えられるように頑張りたいです。
- harmoe
- はるもえ アニメやミュージカル、ゲームなどのメディアミックス作品『少女歌劇 レヴュースタァライト』で共演する岩田陽葵と小泉萌香によって結成され、2021年3月にシングル『きまぐれチックタック』でCDデビュー。同年8月には2ndシングル『マイペースにマーメイド』をリリース。
- 岩田陽葵
- いわたはるき 4月3日生まれ。東京都出身。趣味は野球観戦、ダンス。特技は、バトントワリングとピアノ。『少女歌劇 レヴュースタァライト』では、露崎まひる役を務めている。
- 小泉萌香
- こいずみもえか 2月27日生まれ。兵庫県出身。趣味はアカペラと映画鑑賞。特技は、コーラスワーク。『少女歌劇 レヴュースタァライト』では、大場なな役を務めている。
harmoe『アラビアン・ユートピアン』
好評発売中!
〈品番〉
SCCG.00090/PCCG.02113/PCCG.02114
〈価格〉
きゃにめ盤/3,850円(税込)(CD+BD+ブックレット+アクリルスタンド)
初回限定盤/2,750円(税込)(CD+BD+ブックレット)
通常盤/1,980円(税込)(CD)
〈収録曲〉
01.アラビアン・ユートピアン
作詞/やぎぬまかな 作曲・編曲/Tomggg
02.私のヒミツは
作詞・作曲・編曲/栗山夕璃
03.Jasmine
作詞・作曲・編曲/ケンモチヒデフミ
04.アラビアン・ユートピアン(Instrumental)
05.私のヒミツは(Instrumental)
06.Jasmine(Instrumental)