――コミカライズやアニメの脚本を通して『虫かぶり姫』に触れた第一印象はどのようなものでしたか？
内田　『虫かぶり姫』という一風変わったタイトルから、どんな作品なんだろうと思っていたのですが、主人公のエリアーナと王子であるクリス（クリストファー）の恋路を丁寧に描く作品でした。それだけでなく、サスペンスなどの要素も盛り込まれ、それでいてやさしく癒される感じもある、魅力にあふれた物語でした。お話が進むにつれてどんどん先が気になっていきましたし、なんだかんだありながらもイチャイチャしているエリアーナとクリスの姿に心奪われてしまいました。また、政治を描くというのは難しいと思うのですが、エリアーナの視点で物語を追えるので、置いていかれずについていけるというのがうれしかったです。

――本作の主人公であるエリアーナのどんなところに魅力を感じますか？
内田　エリアーナは芯の強さと思慮深さをもち、ときに鋭い気づきをみんなに与えてくれる人です。客観的に物事を見る力が備わっているように感じますし、すごく頼りになります。たくさん本を読むと、いろいろな知識をさまざまな目線で見ることができるようになるんでしょうね。その一方で、天然でピュアな一面をのぞかせるところはとてもかわいいです。

――内田さんが演じているグレンの人物像について、どのようにとらえていますか？
内田　グレンはとなりにいると安心できる人です。どんな人とでも友達になることができそうだなと感じます。仲間想いで、友人を大切にする。そして、仕事を離れると少年らしいところもありそうだなと思います。王宮内にいると、役職や自分の立ち位置というものに支配されてしまいそうですが、グレンはその垣根もちょっと越えちゃってコミュニケーションができる人なんじゃないかと思っています。

――他の男性キャラクターの印象も教えてください。
内田　おのおのキャラクター性がはっきりしていて面白いです。個人的にはずっと現役バリバリのイケおじなテオドールさんが好きですね。

――エリアーナとクリスの関係性について、内田さんはどう感じますか？
内田　全編を通して、クリスとエリアーナのイチャイチャが印象的でした（笑）。とはいえ、クリスは長い時間をかけて少しずつエリアーナとの距離を縮め、やっと今の関係になったんだと思うと、すごくがんばったんだなぁ……なんて思っちゃいますね。ここから先も着実に歩みを進めてほしいです。

――これまでの収録でとくに印象に残っていることは？
内田　コロナ禍の人数制限の関係で、ひとりだけ別の部屋から遠隔で収録したことがありました。本スタジオのほうは、クリス役の木村（良平）さんをはじめとするキャスト陣がいて楽しそうだったので、せつなかったことをおぼえています……。

――物語終盤の見どころや注目ポイントについて教えてください。
内田　クリスとエリアーナが一緒にいることで、たくさんのハッピーをもらえた気がしています。なので、ふたりがずっと一緒にいられる日が来てほしいと思うのですが、いったいどうなっていくのでしょうか。ぜひ最後まで、この物語を見届けていただけたらうれしいです。