TOPICS 2023.03.07 │ 12:00

1stシングル『魔法』をリリース!
ペイトン尚未が語る、音楽への愛と歌への情熱①

声優として『ラブライブ!スーパースター!!』(平安名すみれ役)に参加し、「Liella!」での活動でも知られるペイトン尚未。彼女がソロアーティストとして1stシングル『魔法』をリリース。今回のインタビューでは、楽曲の制作過程やこれからの音楽活動に対する夢をじっくりと語ってもらった。第1回は、これまでの音楽視聴遍歴について。

取材・文/森 樹 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/小野寺葉瑠

リリースの話があったときは「いったん保留にしてください」

――3月1日に1stシングル『魔法』がリリースされました。今の率直な感想を聞かせてください。
ペイトン まさかまさか、こんなに早くCDを出すことができるなんて、という驚きの気持ちでいっぱいです。でも、それ以上に私を応援してくださる方々の反応がすごくて! 「1stライブをやります」「1stシングルがリリースされます」と発表したときのあの盛り上がりは忘れられません。それまではCDを出すなんて夢みたいで、どこかふわふわした気持ちだったのですが、皆さんの反応を見て「これは現実なんだ!」としっかり受け止めることができました。

――リリースの話はいつ頃あったのでしょうか?
ペイトン 昨年の夏にお話をいただきました。でも、そのときは「いったん保留にしてください」とお返事したんです。

――即答ではなかったんですね。
ペイトン はい。自分の年齢を考えると、ちょっと早いかな……と悩むところがあったんです。でも、周囲の皆さんからめちゃくちゃ説得されて(笑)。「このタイミングがいちばん」と励ましてくださったので、私も「よし!」と覚悟を決めました。

音楽で大事だと思うのはイントロ

――そもそも「自身の名義で歌いたい」という願望は、芸能活動を始めた頃からあったのでしょうか?
ペイトン そうですね。芸能界に入ったのが13歳、中学1年生のときで「いつかはペイトン尚未として楽曲をリリースできればいいな」というのは、ひとつの願望としてありました。それは声優として活動を始めてからもずっと考えていたことだったので「ちょっと早いかも?」と思うと同時に、夢がかなったという喜びも感じていますね。

――憧れのアーティストや、目標としている歌手の方はいますか?
ペイトン 珍しいかもしれませんが、私は誰かに憧れて芸能界に入ったわけではないんです。なので「○○さんみたいな歌手になろう」という目標のような存在もありませんでした。ただ、いろいろな音楽は聞いていて「この人のこういう要素が好きだな」とか「この人の持っている声に惹かれる」とか、さまざまなところから影響を受けて「私も歌を歌いたい」という気持ちが高まっていきました。なので、好きな歌手を挙げてくださいと言われると、膨大な数に(笑)。

――では、好きなジャンルを挙げると?
ペイトン それもひとつに絞るのが難しくて、J-POP、ボカロを中心に洋楽全般、クラシック、オペラなども聞きますね。あとは声優なので、アニメソングを聞けば、頭の中にその劇中のシーンが浮かんできたりします。

――音楽を聞くときにとくに重視する部分や要素はありますか?
ペイトン そうですね……私の場合はイントロが大事かもしれません。なので「最近はイントロのない楽曲が人気」というネット記事を見たときにびっくりしたんですよ。「私はイントロオタクなのに!」と思って(笑)。

聞いている音楽の8割はボカロ?

――ストリーミングサービスがリスニングの主流になってから、イントロが短くなる傾向にありますね。
ペイトン 私は好きなんだけどな……(笑)。それこそイントロって曲によって個性があるというか、すごく短かったり、長かったりして、その中でイントロがない曲もあるから面白いと思うんです。曲の世界観を真っ先に表現してくれる部分だし、一瞬でその世界に入り込むができる、大事な役割を担っていると思います。なので、わりとじっくりイントロを聞いて、気に入る曲かどうか決めたりしています。

――ペイトンさんが音楽を聞くのはストリーミングが多いですか?
ペイトン サブスクでも聞きますが、ニコニコ動画で探すことが多いですね。やっぱりボカロ(ボーカロイド)が好きというのが大きくて。もちろん、CDで聞くことやライブのBlu-rayを買って映像付きで見るのも好きです。

――ちなみにボカロはいつ頃から聞いているのでしょうか?
ペイトン 中学1年生のときですね。それからボカロにハマってしまって。いろいろ聞いてきた音楽の中でも半分……いや8割はボカロといっても過言ではないかもしれません(笑)。

――当時のボカロシーンではどういう曲が好きだったのでしょうか?
ペイトン 当時流行っていたのがDECO*27さんの「ゴーストルール」という楽曲で、この曲からDECO*27さんを知って、どんどん好きになりました。あとは、みきとPさんの「39みゅーじっく!」がすごく流行っていたイメージがあります。

――まわりのクラスメイトや友達も、ボカロPの楽曲を聞いていた状況だったのでしょうか?
ペイトン むしろ私は遅かったかもしれません。というのも、小学生の頃はネットに興味がなくて、触れることもなかったんです。それが中学に入ってから新しい友達が増えて、みんな口を揃えて「ボカロが好き」「『カゲプロ』が好き(※自然の敵Pによる『カゲロウプロジェクト』のこと)」って言うんです。「え、ボカロ……カゲプロ……なにそれ?」みたいな感じで。その子たちからいろいろ教えてもらったのと、極めつけは入部したチアダンス部の先輩がいろいろオススメしてくれたことですね。

――ボカロの魅力を、ペイトンさんはどのように感じていますか?
ペイトン 誰でも歌(ボーカル曲)を作ることができて、それをすぐに発表できるところが大きいと思います。ボカロとニコニコ動画、YouTubeをうまく組み合わせれば、どんな人でも気軽に歌を全世界へと配信できる。それがすごく魅力的だし、他の音楽にはない特徴だと思っています。あとはたとえば、初音ミクの歌声も、ボカロPさんが変わればまったく違う声で聞こえてくるじゃないですか。楽曲を作った人によってボカロ自体のキャラクター性が変わるのも好きなポイントですね。endmark

ペイトン尚未
ぺいとんなおみ 7月1日生まれ、埼玉県出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。2020年に『BATON=RELAY』(高橋京子役)で声優デビュー。その後、『ラブライブ!スーパースター!!』(平安名すみれ役)に抜擢され、劇中にスクールアイドルグループ「Liella!」のメンバーとしても活動を開始した。2023年3月1日、ソロアーティストとして1stシングル『魔法』をリリース。  Twitter/@_Naomi_Payton_  Instagram/_naomi_payton_
作品情報

ペイトン尚未 1stシングル『魔法』
品番/SLRL-10108
価格/2,200円(税込)
好評発売中!

〈収録曲〉
01.魔法
作詞・作曲・編曲/成宮 亮

02.リコルド
作詞・作曲・編曲/しがない高校生

03.魔法 -Instrumental-

04.リコルド- Instrumental

 

ペイトン尚未 1st LIVE『魔法』
開催日時:2023年3月21日(火・祝) 開場時間/16:00 開演時間/17:00
会場:日本橋三井ホール