――アルバムにはソロ曲以外に、Liella!としての新曲も2曲収録されていますが、それぞれ魅力に感じているところを教えてください。
岬　「What a Wonderful Dream!!」はサビで掛け合いのようになっている箇所があるのですが、誰かが歌うのを追いかけるように歌って……繰り返すたびに、どんどん前に進んで世界が広がっていくような感覚があります。なので、夢を探しに行くウキウキした気持ちが皆さんに伝わるといいなと思っています。
青山　この曲にはLiella!の5人だけじゃなくて、応援してくださる方々も含めたみんなで「一緒に次のステージに行こう！」という思いが描かれているんだなと思いました。「分け合いたい！」とか「一緒に 新たなストーリー」といった歌詞からもそれは感じますね。TVアニメ1期ではがむしゃらに走り続けていたLiella!のみんなが、少し成長して余裕を持てた歌なんじゃないかなと思います。

Liyuu　1期でラブライブ！東京大会に挑んだLiella!は、惜しくも2位でした。この曲は2位になった過去を引きずるんじゃなくて、そこから前を向いて新しい夢を探しに行こう、というイメージですね。
ペイトン　今いる現実から離れたところに連れて行ってもらえるようなワクワク感や疾走感があふれている曲です。聴いている間はこの世界の住人じゃないというか、どこか違う世界に行けそうな曲だなと、初めて聴いたときから思っています。
伊達　明るく前向きな曲で、わりとフラットな感じで最後までいくのかなと思ったら、ラスサビの「巻き起こすパワー」という部分でみんなの声が一気に合わさるんです。この盛り上がりがすごくて、ライブで歌詞に負けない動きや表現力をもっと身につけたい、と思ったきっかけの曲でもあります。

――もうひとつの新ユニット曲「ユニゾン」についてはどうですか？
青山　最後に「ラ！ラ！ラ！」と歌うところは、今はライブで一緒に歌えない代わりに、皆さんと同じポーズや振りを揃えられたらなと思っていて。だから、披露するときは私たちと一緒に参加して楽しむ側になっていただけたらうれしいですね。

岬　「What a Wonderful Dream!!」と同じように、この曲も皆さんとひとつになれる曲じゃないかなと思っています。「つながる一瞬を感じたい」という歌詞があったり、曲の最初や終わりに秒針の音が入っていたり。時は進んでしまうけれど、思い出のひとつひとつや、つながった気持ちを大切にしたいねっていう思いが込められているのかなって。
Liyuu　私も、最初と最後の秒針の音がすごく印象的だなと思っています。前向きな曲なんですけど、歌詞に込められている思いや、この気持ちを抱いたまま時間を止められないかな、このままずっと歌いたいな、と感じてしまう曲ですね。
ペイトン　すみれちゃんたちの「今を大事にしたい」という気持ちが、歌詞やメロディーににじみ出ていると感じました。私たちの今のこの一瞬一瞬も絶対に戻ってこないから、精いっぱい楽しみたいし、絶対に忘れたくないなって、あらためて思わされる曲ですね。
伊達　すごく大好きな曲です。かのんちゃんたちはそれぞれの過去や、つらかったことをメンバー同士で助け合って克服していきました。それを経験したうえで「ユニゾン」を歌うと「過去の一瞬一瞬も、大切なことだったんだよ。前向きになるためには、必要な時間だったんだよ」と曲から教えてもらっている気持ちになります。大変だった時期の記憶や気持ちを思い出しながら、みんなと一緒に歌いたいなって思いました。

――では、最後に伊達さんからLiyuuさん、Liyuuさんから岬さん、岬さんからペイトンさん、ペイトンさんから青山さん、青山さんから伊達さんの順で、それぞれの歌声の魅力を挙げてもらえますか？
伊達　りーちゃん（Liyuu）は、普段は包み込んでくれるような優しい透明感のある声をしているんですけど、歌うとかわいいだけじゃなく、どこか切なさが入ってくるのが素敵だなと思います。優しさもあふれていて、癒される声質ですよね。どんなときでも自分の気持ちの味方でいてくれるというか、楽しく明るい気分のときに聴くと一緒に楽しくなるし、切ないな、悲しいなと思っているときに聴くと寄り添ってくれるというか。同じ曲でも本当に聴こえ方が違うので、とくにそこは尊敬しています。
Liyuu　なこちゃんの歌声は、普段おしゃべりをしているときよりも力強いんですよ。Liella!全員で歌っていても、グッと引っ張ってくれるような力強さがある。それでいて歌ごとのイメージをきっちり理解して表現できるのがいいなって思っています。とくにライブでは全身でイメージや気持ちを伝えられるので、魅力的だなと思いました。

岬　ペイちゃん（ペイトン）は……ペイちゃんって久しぶりに呼んだ（笑）。
ペイトン　ホントだ!?　こういうの、すごく照れちゃうよね（笑）。
岬　えーっと、ペイ子はですね、個人的にすごく憧れている部分が多いです。ここで歌声が伸びるといいな、というところで気持ちよく伸びるし、耳なじみがいい声でまっすぐ心に届くなって、どの歌を聴いていても思います。表情や身体全体を使ったパフォーマンスも素晴らしいんですけど、そこにペイ子の歌が乗ることで、力強い曲なら奮い立たせるような歌声になる。しっとりした曲では、相手を見てひと言ずつ歌詞を届けてくれるような表現力がある。振れ幅が広くて、かつ伸び伸びしていて、カッコいいなって思います。
ペイトン　なぎちゃんの声はどの曲を聴いても、一発でなぎちゃんの声だってわかる。Liella!の中でも個性がとくに強いなって印象です。たとえるなら、海みたいな声。本当に広いし、大きいし……。
Liyuu　なめらかだよね。
ペイトン　そう、なめらかさもあるし、すべてを包み込んでくれるような優しさにあふれた声だなって。耳にすっと入ってきて、それがずっと共鳴していてすごく心地いい。とくにひとりで歌っているパートは、同じステージに立っていてもずっと聴いていたいなって思ってしまうくらい魅力的です。
青山　さゆりん（伊達）の歌声も、すぐに「あっ、さゆりんだ！」と思えるくらい個性にあふれていると思います。とくに力強さが魅力ですね。日本語って普通に声に出すと子音が埋もれてしまったりして、広い会場だと聴き取りづらいこともあると思うんですけど、さゆりんが歌うとはっきりと耳に入ってくる。それが最初からどの曲でもちゃんとできていて。さゆりんの声は応援してくださる皆さんを虜にする声だなと思います。