TOPICS 2023.07.01 │ 12:05

ペイトン尚未の「並行多元ヒロインズ」
第1回 変身ヒロインに愛を込めて(前編)

声優・ペイトン尚未がさまざまな「ヒロイン」に扮し、憧れや理想を追求するフォト&インタビュー連載。記念すべき20歳の誕生日にスタートを迎えた第1回は「変身ヒロイン」がテーマ。となれば、もちろん話題になるのは、折に触れて思い入れを語ってきた、あの人気シリーズ。中でも「最推し」のキャラクターは――?

取材・文/大久保和則 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水 衣装協力/HoshibakoWorks、QOOZA

「変身ヒロイン」ものは「普通の女の子」の物語

――ペイトンさんの20歳の誕生日に第1回目が公開され、この連載がスタートすることになります。連載が決まったときの心境から教えてもらえますか?
ペイトン とにかくうれしいと思いました。今年の3月に1stシングルをリリースした際にFebriさんにインタビューしていただいて、そのときの取材がとても楽しかったですし、今回は連載の第1回目でどんな撮影になるのか、自分のどんな表情や姿を見せていけるのか、すごくワクワクした気持ちになりました。

――撮影を終えた直後ですが、どのような感想ですか?
ペイトン 今まで着たことのない衣装、したことのない髪型をさせていただき、ますます今後が楽しみになりました。私自身、知らなかった私の一面を見ることができて、すごく新鮮です。これからも自分の知らなかった自分をどんどん表現していって、読者の皆さんに「こんなペイちゃん、見たことない」と感じてもらえるような連載にしていけたらと思っています。

――第1回のテーマは「変身ヒロイン」でしたが、この言葉からどんなことを思い浮かべますか?
ペイトン 私にとって「変身ヒロイン」は「普通の女の子」です。普通の女の子だけど、ちょっと勇気を持つだけで強くなれる。実際に私の好きな作品でも、どこにでもいるような普通の女の子が、ある日突然、変身して何かと戦う……といった展開になるものが多いです。ただ、そこで大事なのは、変身して戦うことよりも、勇気を持つことだと思っていて。

――ペイトンさんにとっては、実際に姿形が変わらなくても、勇気を持って一歩を踏み出すことが「変身」ということですか?
ペイトン そうです。私は小さい頃から変身願望があって「私もいつか変身して、悪と戦いたい!」と思い続けて、声優になりました。その願望は今でも持っているのですが、戦うものは「悪」ではなく、些細な誘惑に負けそうになる自分だったり、ネガティブになってしまいそうになる自分と戦う。それが「変身ヒロイン」だと思っています。

『プリキュア』シリーズの「最推し」は……

――小さい頃、「変身して悪と戦いたい」と思うようになったきっかけは?
ペイトン 私は『プリキュア』シリーズが本当に本当に大好きで、毎週日曜日の朝、テレビにかじりついて見て、録画もして、放送が終わっらすぐにもう一度同じ回を見ていました。そうやって日曜日のうちに2回見て、その週の金曜日か土曜日にもう一度おさらいするんです。日曜日になるとまた最新話の放送があって。映画ももちろん見に行っていましたし、私の中では『プリキュア』に出てくる女の子が理想の女の子だったんです。自由帳に、自分が主人公になったオリジナルのプリキュアを描いたりもして。今でもプリキュアになりたいと思いますもん(笑)。

――最初に見た『プリキュア』シリーズはどの作品ですか?
ペイトン 見始めたのは『Yes!プリキュア5』でした。シリーズを通していちばんの「推し」は『スマイルプリキュア!(以下、スマプリ)』のキュアビューティ、青木れいかちゃんです! この子に恋をしてから、恐ろしいことに10年経ってしまいました(笑)。時の流れって、容赦ないですね。

――「恋をした」という言い方になるんですね。
ペイトン はい(笑)。まず好きになったのは、ビジュアルです。冷静沈着な優しい女の子で、生徒会に入っている、私と正反対の女の子でした。私は冷静になれないタイプで、すぐに慌ててしまうし、お勉強がすごくできるわけでもない。でも、そんな自分と正反対の存在だからこそ、素直に憧れたんだと思います。その後の『プリキュア』シリーズもずっと見ていますが、やっぱりキュアビューティがいちばん好きだなと思いますね。どのシリーズでもそれぞれひとりは絶対に推しができるのですが、「トップ・オブ・ザ・トップ」の推しはキュアビューティです。

あんな友達関係っていいな、と憧れた

――シリーズでとく思い入れが強い作品も『スマプリ』ですか?
ペイトン そうですね。『スマプリ』は私の中で本当に特別な作品で、ちょうど今も再放送が流れているので、毎週見ています。タイトルの通り、自然と笑顔になれてしまうお話が多いんです。もちろん、シリアスな展開のエピソードもあって、プリキュアたちが負けそうになってしまうシーンにはドキドキしてしまうのですが、最後には絶対に笑顔になれます。『プリキュア』シリーズのすべてが、「夢はかなう」「誰しもがプリキュアになれる」という明るいテーマを扱っている作品なので、笑顔になれるのは当たり前なのかもしれないですが、『スマプリ』はとくに夢中になって見ていた作品でした。

――なるほど。他に『スマプリ』に魅力を感じる要素はありますか?
ペイトン 主役の女の子たちが「プリキュアだから仲がいい」のではなく、「プリキュアじゃなくてもこの5人は絶対に仲のいい友達になっていただろうな」と思える会話や関係性を、毎週見られるのが楽しみでした。私もこういう明るい女の子でありたい、と思っていましたね。私は友達が多いわけではなかったので、憧れを抱いていたのかもしれません。あんな友達関係っていいな、あんな明るい女の子になれたらいいな、という理想が『スマプリ』だったんだと思います。

――現在放送中の『ひろがるスカイ!プリキュア』だと誰がお気に入りですか?
ペイトン ソラ・ハレワタールがいちばん好きです。小っちゃい頃の私にそっくり!と思ってしまいました(笑)。変身願望があって、ヒーローになりたい、プリキュアになりたいと思っていたのも同じだし、自由帳に絵を描いていたところも「一緒だ!」って(笑)。『ひろがるスカイ!プリキュア』はなんといっても、斎藤敦史先生のキャラクターデザインが素敵ですよね。みんなかわいいし、カッコいいので、「ソラちゃん推し」ではあるものの、全員が好きです。endmark

開催情報

『Naomi Payton 20th Anniversary Princess』

<開催日時>
2023年7月26日(水) 開場18:00/開演時間19:00

<会場>
豊洲PIT

<受付URL>
SMAチケット
https://www.sma-ticket.jp/artist/paytonnaomi

イープラス
https://eplus.jp/naomi_payton/