TOPICS 2022.05.19 │ 12:00

特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~ 大和守安定役・市来光弘×加州清光役・増田俊樹 スペシャル対談②

「とある本丸」の始まりの一振である加州清光と、その相棒の大和守安定。今や72振の大所帯となった本丸で、みんなの世話を焼く二振を中心に『刀剣乱舞-花丸-(以下、花丸)』の物語は描かれる。最新作の劇場上映3部作でも活躍する彼らを演じる増田俊樹と市来光弘によるスペシャル対談の後編。

取材・文/えびさわなち 撮影/須崎祐次 (市来光弘)ヘアメイク/竹内研登 スタイリスト/末吉久美子 (増田俊樹)ヘアメイク/河口ナオ スタイリスト/MASAYA

『花丸』は「本丸」の可能性を広げてくれる作品

――『刀剣乱舞』はさまざまメディアミックス展開をしていますが、『花丸』ならではの魅力を教えてください。
増田 僕が最初に『花丸』に関わったときは、ゲームが始まって1~2年しか経っていませんでした。まだ『刀剣乱舞』の楽しみ方をお客さんに委ねていたんですよね。清光と安定にはちょっとしたストーリーやボイスはあったものの、他の刀剣男士たちとの掛け合いはあまり描かれていなかったんです。その部分をすくい上げて映像にしたのは『花丸』が最初じゃないでしょうか。ゲームでは戦う描写が多く、刀剣男士たちも使命感にあふれている。でも、『花丸』は彼らの日常にフォ-カスを当てて、「刀剣男士たちは普段はこういう風に過ごしている」ということをしっかりと示してくれた作品でした。そして「これもまた違った楽しみ方のひとつ」という想いも一緒にお客さんに伝えられたと思います。
市来 増田くんの言う通りで、ゲームでは見えていなかった部分をアニメーションで補ってくれたというのは、審神者の方々にとっても「本丸」の可能性がすごく広がったんじゃないかと思います。出陣や内番などを刀剣男士たちがどうやってこなしているのかといった、今まで描写されることが少なかった部分を『花丸』が埋めてくれました。あくまで本丸のひとつの例ではあるんですけれど、それができたことにより、みんなも自分の本丸についてより自由に考えられるようになったんじゃないかなと思います。

――「雪ノ巻」の映像や物語の印象を聞かせてください。
増田 完成した本編を見て、めちゃくちゃこだわっているなと強く思いました。TVシリーズではその当時の時代にみんなが実際に行って、解決して帰って来るという描写が多かったのですが、今回、特命調査で出陣した文久土佐藩はものすごく異次元な印象を受けました。ひと目で「これはいつもと様子が違うぞ」ということが伝わってきます。しかも、背景のビジュアルは煌(きら)びやかさもありながら、おどろおどろしさもあるので、作り手のこだわりを感じることができます。映画館の大きなスクリーンで見たら、お客さんはきっと「見に来て良かった!」と思ってくださるなと。これは劇場上映でなければできないと僕も映像を見て思ったので、ぜひとも劇場に足を運んでほしいです。あとは音楽も新しく作られているので、映画館でしか感じられない音の厚みがあると思います。

市来 物語は台本を読んで把握していたのですが、いざ映像を見てみると、ほがらかなシーンがありつつも、戦闘シーンも本当に綺麗でスタイリッシュでした。特命調査のシーンの背景は、ただの空ではなく、ちょっと怖さもあって、不思議な空間であることを感じさせる映像演出も入っています。劇場作品ならではだなと思いました。あとはエンディングも凝った作りをしていますね。

スケールの大きい3部作を楽しんでほしい

――今回はコロナ禍の影響で、少ない人数でのアフレコとなったと聞いていますが、収録時の思い出やエピソードを聞かせてください。
増田 久しぶりだったので、僕の思う「『花丸』の加州清光」っぽさが、自分のお芝居で失われていないだろうかと緊張しました。『刀剣乱舞』のゲームの収録は引き続きたくさんやっていたのですが、『花丸』は久しぶりだったので。1期の第一話からものすごく成長しているし、刀剣男士も一気に増えているものだから、その中で「大丈夫かな、できるかな」と緊張した状態でアフレコに臨んだことをおぼえています。
市来 久しぶりの収録ということもあって、僕も増田くんも音響監督の郷文裕貴(ごうふみゆき)さんとディスカッションを重ねました。収録では僕と増田くんのふたりしかいなかったので、話し合う時間もちょこちょこありましたね。これだけ人数もいるので、一緒に収録することは難しいかなと思っていたのですが、今回、安定と清光で一緒に収録できたことはありがたかったです。

――最後に、ファンの人へメッセージをお願いします。
市来 新刀剣男士もたくさん出てきますし、『花丸』らしさももちろん残っていて、劇場上映作品ならではの映像と音楽に仕上がっておりますので、「雪ノ巻」から「月ノ巻」「華ノ巻」と3部作を見届けていただきたいなと思います。
増田 「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~」がいよいよ劇場公開となります。スケールも大きくなった、ゆるくも熱い3部作。ぜひ楽しんでいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!endmark

市来光弘
いちきみつひろ 1月10日生まれ。鹿児島県出身。マウスプロモーション所属。主な出演作は『OZMAFIA!!』スカーレット役、『弱虫ペダル』杉本定時役、『A3!』飛鳥晴翔役、『佐々木と宮野』田代権三郎役など。
増田俊樹
ますだとしき 3月8日生まれ。広島県出身。トイズファクトリー所属。主な出演作は『アイドリッシュセブン』和泉一織役、『僕のヒーローアカデミア』切島鋭児郎役、『進撃の巨人』ポルコ・ガリアード役など。
作品情報

雪ノ巻:5月20日(金)より3週間限定上映
月ノ巻:7月8日(金)公開 /華ノ巻:9月1日(木)公開

  • ©2022 NITRO PLUS・EXNOA LLC/特『刀剣乱舞-花丸-』製作委員会