――約1年前にさかのぼりますが、ドゥラメンテというウマ娘の第一印象を教えてください。
秋奈　初めてキャラクターの設定イラストを見たとき、私の好きな要素を全部凝縮したようなビジュアルだと思って、見た瞬間にこの子を演じたいって思いました。

――とくにどこに惹かれたのですか？
秋奈　いちばん好きなのは、あのブルーの目です。第1話を見ていただいた方はわかると思いますが、吸い込まれるような綺麗なブルーの目をしていて。あと、勝負服もすごくカッコいいんです。足元のデザインまですごく凝っていて、全体的に金の装飾が施されているところとか、すごく強そうで、クールビューティーなビジュアルや性格にも惹かれました。あと、イタリア語で「荒々しく」という意味を持つドゥラメンテという名前も素敵ですよね。

――これまで秋奈さんが演じたキャラクターは、かわいらしい子が多い印象です。
秋奈　はい。どちらかといえば、かわいかったり、小柄なキャラクターを演じさせていただく機会が多いと思います。でも、ドゥラメンテは、キャラクターとしてもすごく威厳があるし、モチーフ馬のドゥラメンテ号も大きな馬だと調べてわかって、今まで演じたことのないタイプの子だったのですが、何事も挑戦だと思ってオーディションを受けました。

――オーディションのとき、モチーフ馬のドゥラメンテ号のことを調べたのですね。
秋奈　競馬の知識はまったくなかったので調べました。皐月賞と日本ダービーを勝ったときの映像も見たのですが、皐月賞で後ろから一気に抜いていくところは、競馬を全然知らない私にもインパクトがあって、本当に強い競走馬だということがわかりました。日本ダービーもそうですよね。だから、やっぱり私も強く演じないとダメだなって思いました。

――おそらく第1話のあとにもドゥラメンテの登場シーンがあるかと思うのですが、ネタバレにならない範囲で、レース中以外のドゥラメンテを演じる際、とくに意識していることを教えてください。
秋奈　ドゥラメンテは、あまり感情を表に出さないタイプではあるのですが、やっぱり言葉の端々から強さを感じさせることが大事だと思っています。この先のとあるシーンにもそういうセリフがあって、最初のテイクでは音響監督さんから「ちょっと弱いかな」と指摘があったんです。それで次は自信満々という感じで演じたら「今度は強くなりすぎて、逆に焦りを感じるし余裕がなさなそうに聞こえちゃう」というディレクションがありました。それ以降は、余裕は持たせつつ強者感を出しながら、焦りなどを感じさせないセリフ回しをすごく意識しました。

――前編で第1話のレースシーンのアフレコについて聞きましたが、やはり「強さ」の表現が重要なキャラクターなのですね。
秋奈　とくに最初のうちは、それをどんな風に表現するかを模索していました。でも、ドゥラメンテも強いだけのウマ娘ではなくて――内容はもちろんまだ話せないですが、すごくかわいいなって思えるシーンもあるんです。そのシーンを演じたときには「こういうことにも真剣になるんだ、意外とお茶目だな」って思いました（笑）。

――非常に楽しみです。ちなみに、第1話に登場したウマ娘の中で、ドゥラメンテ以外にお気に入りのキャラクターはいますか？
秋奈　お気に入りは、シュヴァルグランです。ドゥラメンテと同じくらいビジュアルが好きで、初めて動いているところを見たときは「かわいい！」って思わず声が出ちゃいました（笑）。あと、キタちゃん（キタサンブラック）のいつも前向きで全力の性格もすごく好きですね。

――これもまたネタバレにならない範囲で、になってしまうのですが、第2話以降の見どころを教えてください。
秋奈　ドゥラメンテは、第1話で皐月賞と日本ダービーという大きなレースをふたつも勝ちましたが、これからも見てくださっている皆さんがドゥラメンテのことをもっと深く知ることができるレースや展開が待っているので、それを楽しみにしてほしいなって思います。

――では最後に、このインタビューを読んでいる『ウマ娘』ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
秋奈　いつも『ウマ娘』を応援してくださっているトレーナーの皆様、あらためまして、ドゥラメンテ役を演じさせていただく秋奈です。この物語はまだ第1話で、さらに今後、皆さんの想像を超える熱いレースがたくさん待っているので、楽しみにしていてください。その中で、それぞれのウマ娘たちが、どういった思いでレースを走っているのか。キャラクターの思いを感じられるストーリーがたくさん描かれていくので、感情移入しながら最後まで楽しんでいただきたいと思っています。