TOPICS 2021.07.06 │ 12:00

はめふらX
カタリナ役・内田真礼インタビュー

主人公のカタリナが自らに降りかかる「破滅フラグ」をすべて回避し、大団円の最終回を迎えた『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』。しかし、7月からスタートした第2期『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X(以下、はめふらX)』では、新たな危機がカタリナに降りかかるらしい。そこで、カタリナを演じている内田真礼に『はめふらX』で描かれる新展開などを聞いた。

取材・文/福西輝明 撮影/高橋定敬 ヘアメイク/城所とも美 スタイリスト/柏木作夢

※新型コロナウイルス感染予防対策をとって撮影しています。

カタリナが「恋愛モード」に……!?

――第2期放送決定についてお聞きになった際の印象はどうでしたか?
内田 第1期の制作がずいぶん前に終わっていて、じつは放送がスタートする前に打ち上げまで終わっていたんです。その席で「第2期もできるかもしれません」と言われまして。「えっ! まだ第1期も始まっていないのに!?」と衝撃を受けました(笑)。もともと『はめふら』の原作が大変人気があるのは知っていましたが、よもやそこまでとは、と。

――『はめふらX』の放送がスタートしましたが、カタリナに変化を感じる部分はありますか?
内田 第1話の段階ではまだ大きな変化は表れていませんが、物語が進むにつれて女の子らしい顔を見せてくれる瞬間が増えています。第1期のカタリナは「破滅フラグ」を回避することにだけ集中していて恋愛どころではなかったのですが、『はめふらX』では危機が去って安心しているのか、ちょっと乙女モードに入る瞬間があるんです。今までは周囲の男性陣といい雰囲気になっても、ひとりだけ変な声を出して雰囲気をぶち壊したりしていたのですが、本作では乙女らしく顔を赤らめるシーンがあったりして。そんなカタリナの新しい一面はとても新鮮に感じました。

――今までは男性陣がどんなにアプローチしてきても、カタリナは彼らの気持ちにまったく気づいていませんでしたが……。
内田 もうホントに男性陣がかわいそうになるくらい、恋愛面では何の進展もありませんでしたね。でも、第1期のラストから1年が経過して、男性陣の思いも変化しているようで。他の面々に抜け駆けしてカタリナに急接近したり、恋の火花を散らしたりと、カタリナへの思いを抑えきれなくなっているのが伝わってきます。

――「破滅フラグ」ではなく「恋愛フラグ」が立ち始めているようですね。
内田 まさにそんな感じですね! ただ、カタリナは自分のことについては恐ろしく鈍感なので、「恋愛フラグ」まで知らないうちに折っていこうとするのが悩みどころですね(笑)。それに、まだ詳しくは言えないんですが、「破滅フラグ」もまだ終わったわけではありません。これからどんなフラグが立ってくるのか予想しながら見ていただくと、また違った面白さを味わえると思いますよ。

誰とでも仲良くなれるカタリナの才能

――男性だけでなく女性まで惹きつけるカタリナの魅力とは?
内田 カタリナは誰とでも同じテンションで接することができる子なんです。年齢、性別、身分などあらゆることを気にせず、分け隔てなく素のまま接することができるからこそ、誰とでも友情を育めるのではないかと思います。たとえ王族が相手でも委縮することなく、逆に堂々としすぎることもなく、いつも自然体でいられるのは、ある種の才能ですね。そして良くも悪くも「空気を読まない」ところもポイントです。普通は「これ以上踏み込んだら相手に失礼かも」と思うようなことでも、それが相手のためになることなら気にせずグイグイ行けてしまう。どこまでもハイパーポジティブで真っ直ぐな心の持ち主だから、相手の心の壁をどんどん突破していく。だから最初は「なんでこの子はこんなにグイグイくるのだろう」と煙たく思っても、カタリナの飾り気のない優しさに触れているうちに、いつの間にか好きになってしまうんでしょうね。

――内田さんご自身は、カタリナと共通する部分はありますか?
内田 私も仕事面ではどんな現場でもフラットで、素のままでいられる点はカタリナと似ていますね。でも、プライベートでは逆に引っ込み思案になってしまって。私は仲良くなりたいと思っているんだけど相手はどうだろう、みたいなことを気にして、なかなか踏み込めないことが多いです。だからカタリナの良くも悪くも空気を読まないところは羨ましく感じますね。できれば友達になってみたいです。くだらないことでも笑いあえて、四六時中一緒にいても飽きないんじゃないかな。逆にしばらく離れるようなことがあっても、再会した時はすぐに以前と同じノリに戻れそうで。そんなベタベタしなくてもいい、心地よい距離感で付き合えそうな気がします。

――カタリナ以外で仲良くなってみたいキャラクターは誰でしょうか。
内田 最近、気になっているのはニコルです。ニコルは第1期の時からずっと無口だし表情もほとんど変わらないし、何を考えているのかわからないのですが、じつは内面にはいろいろな思いを秘めていて、誰よりも妄想が激しい一面があるんです。内に秘めた本当のニコルが表に出てきたら、どんな魅力を発揮してくれるのか。そんな隠された一面を暴いてみたいです。『はめふらX』の第2話以降では、これまでおとなしくしていたニコルの思いの一端が垣間見られるシーンがあるので、ぜひ彼の動向にご注目いただきたいです。

「カタリナファイブ」は解散したけれど……!?

――現在放送済みの第1話で、印象に残っているシーンは?
内田 やっぱり『はめふら』シリーズで定番となっている「カタリナファイブ」が脳内会議をしているシーンですね。第1期のときも、脚本に「議長カタリナ」や「強気カタリナ」など5人のカタリナがやり取りしているシーンがあって、「誰が演じるのだろう?」と思っていたら、全部私だったという(笑)。収録ではそれぞれ分けて演じるのではなく、一発録りだったので緊張感がすごかったですね。『はめふらX』でもやっぱり脳内会議シーンがあったので「よし、やるぞ!」と気合を入れていたら、「破滅フラグ」をすべて回避し終えてカタリナも気が抜けているのか、脳内会議も円卓ではなくコタツになっていて。そしてまさかの解散(笑)。でも、今後また何か問題が発生したら、またカタリナファイブが再結集することもあるかと思いますので、ご期待ください。

――では、第2話以降の見どころを教えてください。
内田 注目ポイントはなんといっても『はめふらX』からの新しいキャラクターたちですね。これまでのレギュラーメンバーとは全然違った魅力を持った人たちがたくさん出てきます。これまた濃い人ばかりで、『はめふら』の世界をより面白く、華やかに彩ってくれます。そして「破滅フラグ」とは違う、さまざまな形のピンチが次々に訪れます。とはいえ、ここまで本作をご覧になってきた方は「カタリナならたぶん大丈夫だろう」という目で見ていると思いますが、まさにその通り。いろいろなピンチをカタリナがどう切り抜けていくのか、安心しながら見守っていただければと思います。endmark

内田真礼
うちだまあや。東京都出身。アイムエンタープライズ所属。主な出演作は『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』レナ役、『ゾイドワイルド ZERO』ハンナ・メルビル役、『約束のネバーランド』ノーマン役など。また、AbemaTVで配信中のトーク番組『声優と夜あそび』では火曜日パーソナリティを務めている。
作品情報

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X』

2021年7月2日より毎週金曜日深夜1時25分から
“スーパーアニメイズム”枠ほかで放送中

  • ©2021 山口悟・一迅社/はめふらX製作委員会・MBS