TOPICS 2023.07.03 │ 12:00

ペイトン尚未の「並行多元ヒロインズ」
第1回 変身ヒロインに愛を込めて(中編)

「変身ヒロイン」をテーマにしたペイトン尚未のフォト&インタビュー連載の第1回。『プリキュア』シリーズへの思い入れをたっぷりと聞いた前編に続く中編では、他のお気に入りの「変身ヒロイン」作品、そして7月下旬に待ち受ける、自身のアニバーサリーイベントにかける思いを尋ねた。

取材・文/大久保和則 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水 衣装協力/HoshibakoWorks、QOOZA

保育園のみんなに伝わらなかった『セーラームーン』

――『プリキュア』以外で、好きな変身ヒロイン作品はありますか?
ペイトン じつはいっぱいありまして、絞り切れない……。『美少女戦士セーラームーン』も大好きで、再放送を見て育ちました。ただ、保育園に通っていた頃で「『セーラームーン』ごっこしよう!」と『プリキュア』ごっこと同じ要領で言うと、みんな「セーラームーン……?」となってしまい、先生にしか伝わらなくて(笑)。当時の私は再放送だとわからず、リアルタイムで流れているアニメだと思って見ていたんです。だから、保育園のみんなも知っていると思っていて。

――去年がちょうど30周年でしたからね。
ペイトン そうなんですよね! 『プリキュア』もそうですが、長く愛されているシリーズは年齢関係なく、みんな好きだなと思いますね。『セーラームーン』では月野うさぎちゃんが大好きです。ちょっと私に似ている、と思って。ドジだし、泣き虫だし(笑)。

――この連載の告知動画では、オマージュのようなセリフを披露していましたね(笑)。
ペイトン ドジなチャイナ魔法少女、みたいなイメージでした。他に変身ヒロインものというと、系統はちょっと異なるのですが、『魔法少女まどか☆マギカ』も印象深いですね。私が初めて見たのは15歳のときでした。主人公が変身するまでの物語が長くて、後半に差し掛かるあたりでやっと変身シーンがあるんですよね。『プリキュア』シリーズなどでは最初から主人公が変身しますが、その概念を覆してくれた、新しい変身ヒロインだなと感じました。ちなみに推しは、鹿目まどかです!

――小さい頃から変身ヒロインになりたくて、それがこの世界に入るきっかけでもあったと話していましたが、いつか変身ヒロインを演じられるとしたら、どんな役を演じてみたいですか?
ペイトン どんな変身ヒロインでも、私にとっては特別なものなので、どんな子でもやってみたいと思っているのですが、あえて挙げるとしたら、まっすぐで等身大の、普通の女の子が変身するヒロインを演じてみたいです。私が演じさせていただくなら、いちばんに伝えたいのは「普通の女の子でも『変身』できるという希望」なので。

――声優として、夢のひとつですよね。
ペイトン そうですね。いつかかなえたいです。

アニバーサリーイベントは「お返しの気持ち」で

――7月26日には豊洲PITで『Naomi Payton 20th Anniversary Princess』の開催が控えています。準備が進んでいる最中だと思いますが、現在の心境を教えてください。
ペイトン 今、いろいろな準備を進めていて、ネタバレになっちゃいそうで詳しくは言えないのですが、私自身、すごく楽しみです! きっと皆さん「ペイちゃんをお祝いしよう!」という気持ちでいらしてくださると思うんです。それももちろんうれしいけれど、私は一緒に楽しみたいという気持ちを大事にしたいと思っています。「バースデーイベント」という大前提はありますが、ひとつのイベントとして楽しみにしていただければと思います。

――とはいえ、お客さんはきっとお祝いの気持ちを抱いて来るとは思うのですが。
ペイトン それはもう、来てくださるだけで私にとっては誕生日プレゼントなので……! そのお返しをするつもりでステージに立とうと思っています。私は本当にもらってばかりなので、「たまには返させて!」と思ってしまうんです。毎日が誰かの誕生日なので、きっとこの日にお誕生日の方もいらっしゃると思うんですよ。だから「みんな主役なんだ」というのを大切にしたいと思います。7月26日が誕生日の方、当日会場で聞いてみたいですね(笑)。

「10代の自分を忘れないでくれよ!」と自分に言いたい

――この記事の公開時には、もう20歳を迎えているわけですが、特別な思いはありますか?
ペイトン 正直、まだ実感がないです。20歳になるといっても、何か偉くなるわけでもないですし、強くなるわけでもないので。20代になっても、10代の頃に思ったこと、経験したことを忘れないようにしたいなと思っています。声優というお仕事は、何歳になっても女子高生を演じる方もいらっしゃいますし、年齢や見た目に関係なくいろいろな役を演じられるのが魅力だと思うんです。自分が20代、30代になって、そのとき10代の女の子の役を演じることになっても、「10代の女の子ならこんな考え方をするだろうな」と思い出せるような人でありたいです。だから自分に対して「今の気持ちを忘れないでくれよ!」と強く思っていますね。20歳になって「大人にならなきゃ!」と思う人もいますけど――もちろん、ならなきゃいけないところはありますが、変に気負ってしまうと私は空振ってしまうタイプなので、気張らずにいきたいと思います!

――「10代の気持ちを忘れず」ということでしたが、振り返るとどんな10代でしたか?
ペイトン 虹色の10代でした。どう表現しようかな……と考えたのですが、10歳から19歳まで、すごく濃い時間を過ごさせてもらっていて。13歳のときに初めて芸能界に足を踏み入れたのですが、13歳のときにも14歳のときにも、それぞれに思い浮かぶハイライトがあります。とくに17歳から、そういう出来事が増えていきました。

――17歳からというのは、『ラブライブ!スーパースター‼』のキャストとして活動が始まった頃ですね。
ペイトン そうですね。この作品に出会って、人生が変わりました。私は本当にいろいろな人に恵まれて、ここまでやってこられたと感じています。「10代の私に、あんな風に愛を持って接してくれた人たちを裏切らないように頑張らなきゃ」と振り返ることのできる思い出が、すごく多い10代だったと思います。

――そんな10年をひと言で表現すると「虹色」になると。
ペイトン 虹色です! キラキラした10代でした!endmark

開催情報

『Naomi Payton 20th Anniversary Princess』

<開催日時>
2023年7月26日(水) 開場18:00/開演時間19:00

<会場>
豊洲PIT

<受付URL>
SMAチケット
https://www.sma-ticket.jp/artist/paytonnaomi

イープラス
https://eplus.jp/naomi_payton/