――関根さんから見た、加隈さんとましろの共通点はどんなところですか？
関根　全部です（笑）。この記事の前編で「相手を否定しないで優しく包み込むようなツッコミ」という話がありましたけど、それがもうすべてという感じで。私はいつも「初めてのアフレコなんじゃないか？」っていうくらい緊張してスタジオに行くんですけど、加隈さんがいてくれるだけで癒されるというか、落ち着けるというか……。言っているうちに、だんだん恥ずかしくなってきちゃったんですけど（笑）。でも、ましろちゃんが加隈さんでよかったなって本当にそう思います。

――加隈さんから見た、関根さんとソラの共通点は？
加隈　最初の収録のときに初めて挨拶をしたんですけど、そのときの「関根明良です、よろしくお願いします！」っていう、そのお辞儀の角度と深さにびっくりして。「絶対にいい子じゃん！」と思ったんですよ（笑）。ソラはまっすぐなところが魅力だなって思うんですけど、明良ちゃん自身からも、そういうところがにじみ出ているのが本当に魅力的で。しかも、お芝居だとそこにカッコよさとか力強さが乗っかるんです。それこそ無限に「ひろがる」可能性が、あふれ出ている人だなって。明良ちゃんの隣に立てば、自分は素直にましろちゃんになれる、そういう安心感がありますね。

――作品に関することでもプライベートな話題でもいいのですが、お互いに今のタイミングで聞いておきたいことはありますか？
関根　そうですね……。（加隈さんに向かって）関根は甘えすぎていないですか？
加隈　えーっ！（笑）
関根　収録が終わったあと、いつも「今日も私は、加隈さんに頼りすぎじゃなかったかな」って反省しながら帰るんです。第1話の変身シーンのときも――やっぱり変身のセリフってすごく大切じゃないですか。バッと声を出したあと、ふと不安になって加隈さんの顔を確認しちゃって……。
加隈　いやいや、カッコよかったです。
関根　よかったです！（笑）　本当に何から何まで頼りにしてしまっているので、甘えすぎていないだろうか？って。
加隈　むしろもっと甘えていいのになって思う（笑）。もっと力を抜いて、寄り添ってくれていいのになって。それで言えば、私からもひとつ質問があって。「明良ちゃんはいつ私を名前で呼んでくれますか？」ってことなんですけど（笑）。

――あはは。まだ名前では呼んでいないんですね。
関根　（照れながら）なんか恥ずかしくなっちゃって……。最初の収録のときに皆さんであだ名を決めましょうとなって、私、ちゃんとメモもしたんですよ。でも、いざ顔を見ると照れてしまうんです……。
加隈　まあ、無理強いするのもアレなので（笑）、今は明良ちゃんが呼びやすい環境を整えている最中です。
関根　最終話までには絶対に呼びます！

――『ひろプリ』では、スカイランドの王女であるプリンセス・エルも大きな役割を担っているキャラクターですね。
加隈　エルちゃんはもう、ひたすらかわいいですね。オーディションのときに初めてデザインを拝見したんですけど、思わず見入ってしまいました。前髪パッツンもかわいいし、ふくふくした感じもかわいいんですけど、そこに古賀葵ちゃんの声が乗ると、もう声を抑えるのは無理！っていうくらいの破壊力で（笑）。もともと赤ちゃんや子供が大好きなので「ウチの子がいちばんかわいいでしょ？」って思わず言ってしまいたくなりますね。

関根　エルは基本、すべて「えるぅ」って単語で話すんですけど、第1話で、「あれ？　今、ソラって呼んでくれた？」と思ったシーンがあったんです。収録が終わったあと、古賀さんに確認したら「あっ、わかっていただけましたか！」って。
加隈　そうそう！
関根　古賀さんがすべての感情を全力でぶつけてきてくださるので、たとえ「エル」という単語だけであっても、ちゃんと伝わってくるんですよね。お話が進むにつれて、ソラちゃんよりもましろさんのほうがエルちゃんをあやすのがうまくなっていったりするところも素敵です！
加隈　やっぱりましろちゃんは相手の気持ちに寄り添って、何をしてほしいのかを汲み取るのがうまいんですよね。そんな具合に、それぞれエルちゃんに対する接し方がちょっと違っていたりするのも面白いなって思います。

――では、今後の展開を楽しみにしている人たちに向けてメッセージをお願いします。
加隈　まずはバディ感ですね。ソラとましろ、それぞれ魅力的なキャラクターなんですけど、ふたり揃ったときに起きる化学反応が本当に素敵だなって思います。私たち自身、いただいた台本をめくるたびに「うわーっ！」と盛り上がるところがいっぱいあるので、そんな『ひろプリ』をぜひ毎週、楽しんで見ていただければと思います。
関根　これまでの『プリキュア』シリーズの魅力も随所に受け継ぎ、『ひろプリ』ならではの楽しさもいっぱい込められている作品だなと思っています。見ていただいている皆さんの世界を広げていけるように頑張りますので、1年間、よろしくお願いします！