Febri TALK 2021.09.03 │ 12:00

鈴木みのり 声優/歌手

③オタ活にも精を出した
『魔法少女まどか☆マギカ』

ソロの他、音楽ユニット・ワルキューレでも活躍する“みのりんご”こと鈴木みのり。完結編となる連載第3回では、彼女がグッズを買いあさり、イベントにも足しげく通ったという『魔法少女まどか☆マギカ』への愛を語る。

取材・文/森 樹 撮影/飯本貴子

さやかが魔女化するとき、推しの決心を固めた

――3本目に挙げていただいた『魔法少女まどか☆マギカ(以下、まどマギ)』は、リアルタイムで見たのでしょうか?
鈴木 当時、中学生でリアルタイムだったのですが、最初は録画だけしている状態でした。ところが第3話で「マミった!」というフレーズがバズったこともあって「何が起きているんだ!?」とすぐに追いかけましたね。

――第3話は衝撃的な展開でした。
鈴木 いやー、驚きましたね。当時はすでに声優を目指していた時期で、『まどマギ』もいろいろなキャラクターのセリフを真似しながら見ていました。私は、髪の毛の青いショートカットの女の子がだいたい好きになる(笑)。つまり、信じられないぐらいさやかちゃんのことが好きになっちゃって。彼女が魔女化するときに、もう推しの決心を固めました(笑)。

――魔女化のところで。
鈴木 それを機にさらにハマってしまいましたね。アニメはもともと大好きなのでいろいろ見ていましたが、『まどマギ』ほどグッズを集めたり、オタ活に必死になったアニメは他にないかもしれません。劇場版のときには「earth music&ecology」というブランドから発売された『まどマギ』のコラボ洋服も買って、それを着て友達とプリクラを撮ったり(笑)。

――それほどまで夢中になったと。
鈴木 劇場版『叛逆の物語』が公開された年の大晦日、地元の映画館で開催された再上映にもひとりで見に行きましたから。当時中2だったのですが、もうドンピシャで厨二病を患っていて、できれば私も魔法少女になりたかった(笑)。まどかと同じようにノートに衣装を描いていましたし、今考えれば恥ずかしくなるくらいの行動もありましたね。

――当時は変身願望が強かったのでしょうか?
鈴木 変身願望……あったかもしれないですね。変身ものはたしかに好きなんです。小さい頃は『ぴちぴちピッチ』が好きでしたし、マーメイドになりたいと言って絵を描いていた記憶もあります。『プリキュア』だったら『Yes!プリキュア5』が好きで、そのなかで誰が気になると言えば、青や紫の子。『おジャ魔女どれみ』だったらおんぷちゃん。あとは、ちょっと切ない部分がある子に惹かれる傾向があります。

――陰のあるキャラクターに惹かれるところがある。
鈴木 はい。つらい部分もあるけどそれを隠して元気に振る舞っている、そんな健気なところに心打たれるのかもしれません。

――『まどマギ』も、さやか視点で見ているとよりつらい話ですよね。
鈴木 そうなんですよ。でも、救いがないわけじゃないですか。杏子ちゃんと一緒にいることになったので、最終的には良かったのかなと思っています。私はそういう納得をして、グッズを買うときはふたりセットで買うようになりました。

――『まどマギ』は物語もそうですが、その美術や世界観も斬新でした。
鈴木 制作会社であるシャフトの作品を見始めたのがちょうど『まどマギ』や『化物語』からだったので、他のアニメにはない独特の表現方法に驚きました。『まどマギ』で言えば、やはり劇団イヌカレーさんによる異空間のデザインには目を奪われましたね。

――少女が持つ繊細な感情が表現された作品でもありました。
鈴木 声優を目指していたからこそ、お芝居にも注目して視聴していたのですが、まどか役の悠木(碧)さんとほむら役の斎藤(千和)さんの演技がすごく印象的で憧れでしたね。「ああ、声優さんってすごいな」って毎回痛感しながら、必死にセリフを真似して学ぼうとしていました。

――彼女たちのような演技を目標にしたい、という気持ちもあったのでしょうか?
鈴木 そうですね。キャラクターのかわいらしさを引き立てる魔法少女らしい王道の演技でありながら、いざ感情の揺れ動きを表現するときはリアルな言いまわしもある。場面場面に合わせた、丁寧なお芝居だなと中学生ながらに感動したことをおぼえています。

――『叛逆の物語』を見ての感想はいかがでしたか?
鈴木 『叛逆の物語』はパンチがありすぎましたね……。ClariSの「カラフル」が流れるオープニングの映像からもう目が離せなかったです。アニメのキャラが踊るオープニングは珍しくないですけど、『まどマギ』の世界観でもああいうことができるんだなと。しかも、そのダンスが「みんなで一緒に踊ろう」というノリじゃなくて、怖いくらいの映像美に貫かれていて。

――最初からあっけに取られて。
鈴木 はい。あのラストに関しては、本当に開いた口が塞がらないという表現がピッタリで、正直、どこかモヤモヤする気持ちも残りました。ただ、オタ活という面で言えば、作品に動きがあるとそれに付随していろいろなイベントがあるので、それはすごく楽しかった思い出はありますね。

――のちに鈴木さんは『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』にて「万年桜のウワサ」を演じることになりました。『マクロスΔ』や『カードキャプターさくら』もそうですが、想い入れのある作品に関わる機会がありますね。
鈴木 それは本当にありがたいです。声優になる以前に目標としていたことやそれに対して努力してきたことが、徐々に実っているのかなと思います。ただ、この状況に満足してしまうのではなくて、昔、いち視聴者として作品やキャラクターが好きだった気持ちに恥じないように頑張っていきたいですね。

――ちなみに『まどマギ』は、今年でTVシリーズの放送開始から10周年です。
鈴木 そうなんですよ! 何か発表してほしい、いや必ず何か発表があるだろうなと、ファンとしてはワクワクしながら過ごす毎日です!  
(※インタビュー後、新作劇場版の製作が発表されました)endmark

KATARIBE Profile

鈴木みのり

鈴木みのり

声優/歌手

1997年生まれ、愛知県出身。17歳のとき、『マクロスΔ』の主人公フレイア・ヴィオン役でデビュー。『Δ』内から派生した5人組ユニット「ワルキューレ」のメンバーのみならず、ソロシンガーとしても活動している。代表作に、『カードキャプターさくら』(詩之本秋穂役)、『アイドルマスターシンデレラガールズ』(藤原肇役)など。

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