――放送されたばかりの第18話で、ついにあまねがキュアフィナーレへと変身しました。オーディションはあまね／キュアフィナーレ役として受けていたのでしょうか？
茅野　そうですね。その時点で変身した画も見せていただきました。じつは、ジェントルーの設定のほうが拝見したのはあとだったんです。

――キュアフィナーレの姿を見ての第一印象はどうでしたか？
茅野　資料に「（イメージカラーが）ゴールドのプリキュア」と書いてあったんですが、ゴージャスというか、独特の存在感があるなと。華麗なケーキのイメージを反映するために白や紫も使われているのですが、キャラクターのカラーに合わせてイベントに出るときはゴールドの衣装を着ていくべきなのかな……と、オーディションのあとでそんなことを考えました（笑）。

――初めてキュアフィナーレの変身シーンを見た感想は？
茅野　スタッフの方たちの愛情を感じる変身シーンでした！　普段はクールでかっこいい雰囲気をまとうあまねちゃんがとてもかわいい表情を見せていて、ギャップにドキッとします。変身の口上である「食卓の最後を、このわたしが飾ろう」はオーディションのときからキリッとしたイメージで演じるようにしていましたが、かわいい変身シーンとマッチしてバランスが絶妙だなと感じました。

――続くバトルシーンはどうでしたか？
茅野　華麗な変身からはうって変わった激しい動きで戦っていましたね。正直、私はあまり息を入れないで、絵のお芝居にまかせたいくらいの迫力あるバトルシーンでした。

――ジェントルーだった頃はブンドル団チームで収録していたとのことでしたが、現在では？
茅野　今はプリキュアチームで収録しています。ジェントルーだった頃はプリキュアチームと意識的に少し距離をとるように心がけていたんです。というのも、一緒にいるとどうしてもおしゃべりをしたりして、心の距離が近づいていってしまうので。最近になって初めて4人一緒の変身時の名乗りのシーンを収録したんですが、息ピッタリにできたので安心しました。

――プリキュアチームに移っての収録はどのような雰囲気ですか？
茅野　ばなな（菱川花菜、和実ゆい／キュアプレシャス役）、リーサ（清水理沙、芙羽ここね／キュアスパイシー役）、ゆかち（井口裕香、花満らん／キュアヤムヤム役）とは、ほぼ同じタイミングでオーディションを受けていて「また現場で会えるといいね」と話していたので、このメンバーで演じることができるのはとてもうれしいですね。

――ニックネームで呼び合っているんですね。
茅野　菱川ちゃんのニックネームは本人から「『ばなな』って呼んでください！」と言われたんですけど、リーサとゆかちは普通に「はなちゃん」って呼んでいるんですよね。私だけがずっと「ばなな」と呼び続けています（笑）。

――キュアフィナーレを演じるときに気をつけていることは？
茅野　かわいくなりすぎないようにというのは意識しています。あまねちゃんはゆいちゃんたちの先輩ですし、大人の雰囲気をまとっているので、そのさじ加減を注意しています。お兄ちゃんたち（ゆあん、みつき）とのやり取りでは、もう少し歳相応のかわいらしさがあってもいいのかなと思っていたのですが、「あまり崩さない方向で」というディレクションだったので、調整しながら演じています。

――ゆあんとみつきは、Kis-My-Ft2の宮田俊哉さんが演じていることでも話題ですね。
茅野　収録でもご一緒しました。性格の違う双子を演じるのって難しいと思うんですけど、出番が終わったあとも「次に活かせるように」と収録を見ていかれたり、すごく熱心に演じていらっしゃいますね。

――あらためて、あまねを演じた立場から第17話と第18話を振り返って、心に残るセリフなどはありますか？
茅野　「私はみんなを笑顔にできる、パフェような人になりたい」というセリフには、最初はびっくりしたんです。ずっと「大人っぽい子」というイメージだったので、どういう意味なんだろう？と思って。でも、そのあとの回想シーンで幼い頃のあまねが「パフェみたいに、みんなを笑顔にするんだ！」と言っているのを見て納得しました。子供の頃の夢や願いを持ち続けるのはとても素敵だと思いますし、あの決意のシーンでそう言い切れるのは感動的でしたね。

――今後のストーリーで期待していることは？
茅野　ナルシストルーをどうにかしたいですよね。ジェントルーも彼の手のひらで転がされていたし、もしかすると第2、第3のあまねちゃんが出てきてしまうかもしれない。新しいアイテムも開発しているし、改心させるにせよ、浄化するにせよ、キュアフィナーレの力でなんとかしたいです。

――じつは、ジェントルーがもう出てこないかもしれないと思うと寂しさもあるんです……。
茅野　その気持ちは私にもありますね（笑）。つい「ブンドル、ブンドル～！」と言いたくなりますし、ジェントルーとしてもキャラクターが立っていて面白い子でしたから、「ジェントルーロス」「ブンドルーロス」になっているところもあります。でも、あまねとしてはそんな過去も受け入れて、プリキュアとして頑張っていくんだと決意しました。だから私も未練を持たずに、キュアフィナーレが来てくれてよかったと視聴者の方に思ってもらえるように演じたいと思います。