TOPICS 2022.05.27 │ 18:00

リアルイベント『うい・おん・すてーじ -雨上がりの文化祭-』開催直前
しぐれういインタビュー②

イラストレーターとして大活躍しながら、VTuberとしても大人気のしぐれうい。5月25日に初のソロアルバムをリリースし、5月28日にはイベント開催と、企業に属さない個人勢VTuberとしては破格なスケールでの活動が続いている。このインタビュー後編では、超豪華なアルバムのパッケージへのこだわりや、イベント『うい・おん・すてーじ -雨上がりの文化祭-』への意気込みなどを尋ねた。

取材・文/丸本大輔 KV Illustration by しぐれうい/KV Designed by ナゴ

パッケージからこだわった自信を持って見せられるアルバム

――この取材の前に、できあがったばかりの『まだ雨はやまない』のサンプルを見せていただいたのですが、非常に豪華なつくりで驚きました。しぐれさんからは、どのようなオーダーを伝えたのですか?
しぐれ 絶対に雨っぽくしたいということと、(ジャケットは)雨だけど暗くなりすぎないイラストにしようと思っていることをデザイナーさんにお伝えしました。

――外箱のふたには四角い穴が開いて窓枠のようになっており、そこから制服姿のしぐれさんが覗(のぞ)いているのですが、ジャケットとフタの間には窓ガラス代わりの透明な板が敷かれています。しかも、その曇(くも)った窓に指で描かかれたような形でタイトルがあり、立体的な雨のしずくも付いている。ものすごいこだわりを感じます。
しぐれ デザイナーの藤宮(藍)さんは、以前からの友人なんですけど、一緒に物作りをしたことはなくて。いつかお願いしたいなと思っていたので、この機会にお願いしました。仕様とかにも詳しいし、いろいろな発想を提案してくださる方なんです。教室にいる私が曇った窓ガラスを拭いて外を見ているアイデアは、相談をするなかで生まれました。そうしたら藤宮さんが擬似エンボスという技術を使って、曇りガラスを本当に曇っているように見せるとか、ニスを塗って本当に雨粒が付いているみたいにするとかのアイデアを出してくださったんです。その時点では「さすがにそれは無理ですよね」って笑って話していたのですが、インクストゥエンターさんが全部実現してくださいました。本当にクリエイターに優しい会社なんです。

Photo by 藤宮藍

――ファンならグッズ感覚で飾りたくなるアルバムだと思います。
しぐれ ありがとうございます。私は歌手じゃないので、歌は拙(つたな)い部分もいっぱいあると思います。だからこそ、歌手としてというよりは、クリエイターしぐれういの作品という感覚で手に取っていただけたらなと思って、パッケージからこだわって作りました。「イラストレーターがアルバムを出すって何?」ってけっこう言われるんですけど、「こういうことだよ! クリエイティブに妥協はしないんだぞ!」って自信を持って見せられるアルバムになりました。

配信の延長みたいなイベントにしたい

――ここからは、5月28日にヒューリックホール東京で開催される初のリアルイベント『うい・おん・すてーじ -雨上がりの文化祭-』について聞いていきたいと思います。イベントに関しては、どのようなリクエストをしたのですか?
しぐれ これも、またほとんど私からリクエストしたことばかりなんですけれど(笑)、第一に(音楽)ライブというよりは、配信の延長みたいな感じでバラエティー感のあるイベントにしたいというのがありました。あと、私は学生が好きで、学生モチーフでいろいろとやっているんですけど、学生にとって楽しい一大イベントって何だろうって考えたとき、文化祭が思いついたので、それを軸にいろいろと考えました。

――内容に関して、今の時点(2022年5月中旬)で具体的にお話しできることはありますか?
しぐれ 今回、3人のゲストさんが来てくださるんですけど、みんなで一緒にワイワイするというよりは、ゲストさんひとりずつと私がペアで何かをやっていく感じになると思います。

――では、しぐれさんから見たゲストの皆さんの魅力を紹介していただけますか? にじさんじの舞元啓介さんは、大空スバルさんも交えた3人での「大空家」コラボでもおなじみですね。
しぐれ 舞元のおじさんって、ご本人が面白いのはもちろん、めちゃくちゃゲラで、私が滑ったときも大笑いしてくれるので気持ちがいいですし、その場の空気がすごく明るくなるんです。それに前からコラボをしているので、私が多少無茶をしても絶対きれいに返してくれるという安心感がある。失礼な話ですけど、あまり気を使わず、「殴れる」相手です(笑)。

――次は、しぐれさんの「娘」でもある大空スバルさんの魅力を教えてください。
しぐれ 私はスバルのツッコミが大好きなので、一緒にいるとちょっとボケたがりになっちゃうんです(笑)。普段の私はツッコミのほうが多いと思うんですけど、スバルは絶対に拾ってくれる安心感があるので、変なボケでもやっちゃいます。

――スバルさんのツッコミは勢いがあって鋭いのに、キツくはなく、常に優しさや楽しさを感じます。
しぐれ スバルは人柄の良さがにじみ出ているので、何をやっても嫌われることはないでしょうね。ウチの子、いい子なんです。完全に親目線ですけど(笑)。イベントが決まったときから、絶対スバルには来てほしいと思っていました。

――最後は、スバルさんの後輩でもあるホロライブの角巻(つのまき)わためさんについても教えてください。
しぐれ わためちゃんは物腰が柔らかくて優しくて、いつもふわふわしている癒し系の羊なのかなと思っていたら、いきなり牙をむいて殴ってもくるんです(笑)。そういう予想外なところも面白いし、大好きです。あと、私たちはツッコミのレベルが同じくらいらしく、全力で殴りあっているつもりなのに、リスナーさんからはキャッキャウフフに見えるみたいです。

きっと新しい文化祭の思い出ができる!

――音楽メインのイベントではないとのことですが、しぐれさんの歌を楽しみにしているファンも多いと思います。4月に開催された「VTuber Fes Japan 2022」(Vフェス)で初めてのライブ出演を果たしたわけですが、その経験を踏まえたうえで、どのようなステージにしたいと思っていますか?
しぐれ いろいろなVTuberさんのファンがいらっしゃる「Vフェス」とは違って、今度のイベントを見てくださる方は、たぶん私のことを知ってくださっていると思うので、いつもの配信に近い感じのステージになるのかなって。まわりとの調和を考えなくていいからこそ歌える曲、「こんな曲、歌うの?」という曲を歌いたいと思っています。

――罰ゲームとして初めての歌配信(「うい・おん・すてーじ」)を行ったのが2020年の3月。先日の配信(「クラスメイトのしぐれさんが話しかけてきたぞ!」)では、そこからの約2年間、しぐれさんがどんな思いで歌に取り組んできたのかを話していました。成長して「ちょっとはましになっていく過程」をストーリーとしてみんなに見せたいと考えて歌にも挑戦してきたそうですが、その流れでいえば、今回のイベントは成長の成果発表の場でもありますね。
しぐれ 配信でもチラッと言いましたが、2年前の歌枠と比べたら見違える感じになっていると思うので、リスナーさんには「君たちのおかげで、ここまで持ってこれたよ」ということを伝えたい気持ちがあります。

――では、その成長度合いを知るための予習として、2年前の歌枠を見直してからイベントに臨んだほうが、より楽しめるかもしれないですね。
しぐれ それは嫌です(笑)。できることなら歌枠は見ないでください!

――最後に、この『うい・おん・すてーじ -雨上がりの文化祭-』を、どのようなイベントにしたいと思っているのか教えてください。
しぐれ 文化祭のように飽きさせない瞬間をたくさん作って、見てくださっている方を、ずっとワクワクさせられるイベントにしたいと思っています。意図的に「あ!」と思う瞬間を作っているので、ちょっと変わったイベントかもしれません。現地には現地の、配信には配信の良さがあるので、自分に合ったほうのプラットフォームで見ていただけたらうれしいです。文化祭が好きな方も、そうじゃない方も、きっと新しい文化祭の思い出ができると思います!endmark

商品/イベント情報

■CD
『まだ雨はやまない』
2022.5.25 RELEASE
価格/3,800円(税込)

■イベント
『うい・おん・すてーじ -雨上がりの文化祭-』

開催日時
2022年5月28日(土)
OPEN 18:00 / START 19:00

場所
ヒューリックホール東京
(リアル会場チケットはソールドアウト)

ゲスト
舞元啓介・大空スバル・角巻わため

ネット配信

グッズ販売

  • ©しぐれうい ©umbrella record ©時雨祭実行委員会 ©ANYCOLOR, Inc. ©2016 COVER Corp