TOPICS 2024.01.24 │ 15:00

ペイトン尚未の「並行多元ヒロインズ」第7回
正義の味方よりも興味をかきたてられる「悪のヒロイン」(前編)

声優・ペイトン尚未がさまざまな「ヒロイン」に扮し、憧れや理想を追求するフォト&インタビュー連載「並行多元ヒロインズ」。第7回は「悪のヒロイン」がテーマ。レトロな銭湯を舞台にクールでカッコいい姿を披露してもらいつつ、まずは自身が思い描く「悪のヒロイン」像を軸に話を聞いた。

取材・文/大久保和則 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水 衣装協力/ふりふ

目力の強さが武器になったかも

――今回の撮影は「悪のヒロイン」がテーマでした。
ペイトン 今までの撮影では、正義のイメージが強いヒロインをテーマに撮影していただきましたが、今回のテーマを聞いて「そうだよな、ダークなヒロインもありだよな」と思いました。

――ペイトンさんの中で「悪のヒロイン」と聞いて思い浮かぶイメージは?
ペイトン 私がよく見る『プリキュア』シリーズだと、だいたい背が高くてスタイルがいい女性が悪のヒロインだったりします。ただ、他の作品も含めていろいろ思い出してみると、子供の姿をしている悪のヒロインもいたりするんですよね。中学生、高校生くらいの主人公とあまり年齢差がないような子が悪のヒロインや幹部をやっていたり。幹部の部下、みたいな立ち位置のヒロインもいますし、いろいろなパターンがありますよね。そういう意味では、正義も悪も変わらないのかもしれないですよね。

――「身長が高くてキリッとしている」みたいなイメージに引っ張られがちですけど、そうじゃないほうがインパクトが強いかもしれないですね。
ペイトン そうですね。「こんなちっちゃい子供がめっちゃ強い!」みたいな。

――そんな「悪のヒロイン」を歴史と風情のある銭湯を舞台に、カメラの前で演じてもらいましたが、撮影中はどのようなことを意識していたのでしょうか?
ペイトン 衣装とヘアメイクにテンションをすごく上げていただいたので、それに身をまかせて「私、今めっちゃ悪い顔してますけど!」と頭の中でつぶやいていました(笑)。「すごい悪者なんだぞ!」というイメージが皆さんに伝わってほしかったので、あんまり笑わずに目力(めぢから)で勝負しました。他の撮影などで「目力が強いね」と褒めていただくことがあるんですけど、今回の撮影ではとくにそれが自分の武器になるのかなと思いました。

黒アゲハになれていたらいいな!

――衣装とヘアメイクは、それぞれどのようなポイントでテンションが上がったのでしょうか?
ペイトン 衣装は白と黒の2トーンで揃えられていたんですが、左胸に花の刺繍が入っていて、それがすごく気に入ったポイントでした。「この花の花言葉は何だろう?」って思ったんですけど、私は花にあまりくわしくなくて(笑)。何の花だったのか、あとで教えてもらおうと思います!(※) メイクは、あまり挑戦したことのないアイシャドウの色でした。普段の私はピンクやオレンジが多いのですが、今回はほぼ黒みたいな色味で、もしかするとこのおかげで目力の強さが増したのかもしれないです。ヘアスタイルは「黒アゲハ」というイメージで、これも今までやったことのない素晴らしい髪型に仕上げていただいて、テンションが上がりました。黒アゲハになれていたらいいなと思います!

(※)衣装にあしらわれているのは梅の花。花言葉は「高潔」「忠実」「忍耐」など。

――衣装やヘアメイクに引っ張られつつ、「悪のヒロイン」のモードにどんどんなっていったわけですね。
ペイトン 今、私がここでとんでもなく悪いことをしても、皆さんは「まぁ、悪役だからな」って思うのかなとか考えながらやっていたら、すごく楽しくなっちゃいました(笑)。

ずっと憧れていたレトロな銭湯

――今回の撮影場所は、大正時代に創業した老舗の銭湯でした。
ペイトン 体重計があったり、大きな時計がどっしりとたたずんでいたり、「どれくらい前のものなんだろう」と思うものがたくさんあって素敵な空間でした。子供たちが書いたお手紙や、折り紙で作ってあるお手紙が飾ってあったり、地元の方たちから愛されている様子もうかがえましたね。身長を測る目盛りがあったんですけど、地元の人たちが小さい頃から通って、いつの間にかその目盛りを越していくのかなと考えたら、すごくエモーショナルですよね。初めて来た場所なのに温かさを感じられて、大好きな場所でした。私、本当に小さい頃にしか銭湯に行ったことがなくて、今回のような銭湯にはずっと憧れがあったんですよ。いつか行ってみたいという願いが叶いました。

――以前の連載で「行きたい純喫茶リストを作っている」という話がありましたが、行きたい歴史的建造物リストなどはありますか?
ペイトン そのリストはまだないですね。でも、少し前に日本銀行を見に行ったんです。たまたま次のお仕事までの時間が空いていて、神田駅から浜松町駅まで散歩がてら歩いたんですよ。その途中に日本銀行があって、せっかくだからと思い、建物の外観を見たり、写真を撮ったりしました。すごく素敵だったので、また行きたいです。次は建物の中も見学したいですね。

――ちなみに他にも訪れてみたい歴史的建造物はありますか?
ペイトン 現実的には絶対無理だけれど、鹿鳴館(ろくめいかん)は行きたかったです。昔、鳩山会館でロリータ服を着て撮影をさせていただいたのですが、鳩山会館も素敵でしたね。もともと鳩山家の方々が住まわれていたということで、超超うらやましいなと思いました! 私もあんなレトロでモダンなおうちに住みたいです!endmark

開催情報


ペイトン尚未2nd LIVE 『泡沫』

<開催日時>
2024年3月20日(水・祝) 開場 16:00/開演 17:00

<会場>
森のホール21

<チケット>
全席指定:7,700円(税込)
チケット一般発売中!

<受付URL>
SMA TICKET
https://sma-ticket.tstar.jp/artist/paytonnaomi

イープラス 
https://eplus.jp/naomi_payton/

ローソンチケット 
https://l-tike.com/naomi-payton/

チケットぴあ 
https://w.pia.jp/t/naomipayton-c/
 

【撮影協力】
帝国湯
住所/荒川区東日暮里3-22-3
営業時間/15:00-22:00
定休日/月曜日