――4月からスタートしたTVアニメ2期ですが、まずは放送前の心境から振り返ってもらえますか？
前田　応援してくださる皆さんのおかげで実現した2期という気持ちが強かったので、とにかく早くお届けしたいなと思っていました。新しく加わった（三船）栞子ちゃんとミア（・テイラー）ちゃん、（鐘）嵐珠（ランジュ）ちゃんの3人がどんな風に描かれるのか、同好会のみんなとどう仲良くなっていくのかも楽しみでした。そういう意味では、1期のスタートとはまた違うワクワク感がありましたね。

――放送スタート後の反響はどのように感じていますか？
前田　予想していた以上の反響をいただけているなと感じています。放送日に仕事がないときとか私たちキャストもSNSで実況をしているんですけど、そこで他のキャストや皆さんとも感動を分かち合えている感じがして、すごくうれしいです。というのも、2期もコロナ禍の影響でアフレコが個別だったので、収録現場ではキャスト同士で感動を共有する機会がなくて。そういう状況だったので、放送がスタートして、みんなで盛り上がることができるのって本当に素晴らしいなと思っています。

――2期の物語でとくに注目している部分、心を動かされている部分はどこですか？
前田　2期ではユニットが物語の大きなポイントになっていますが、ユニットを組む以上は、それぞれのメンバーに何かしらの共通点がないといけない。それをどうやって描いていくのかなと思っていたんですけど、たとえば、A・ZU・NAだったら、しずくちゃんは（上原）歩夢ちゃんや（優木）せつ菜ちゃんとこういうところが似ているんだなとか、ここは違うんだなとか、一緒に何かをやろうとする姿から気づいた部分もあります。それによって新しい『虹ヶ咲』の扉が開いた、こういう『虹ヶ咲』も楽しいな、と思いますね。今まではソロで歌うことが大きな特色でしたけど、ユニットを組むことで新たな目的や成長を目指して前向きに頑張っていく姿が、みんなすごく健気で見ていてうれしくなります。

――2期の桜坂しずくにはどんな変化や成長を感じていますか？
前田　1期のしずくちゃんは、何かを始める前にまず一度考えるタイプでした。それが2期では「やってみたい！」と思ったらすぐに行動に移す積極さがありますね。A・ZU・NAを結成するときも、歩夢ちゃんとせつ菜ちゃんのいいところを活かしたい、どうしたら新しい自分たちを見せられるんだろうって、すごく前向きに動きますよね。

――逆に、変わらないなと感じる芯の部分は？
前田　「演技派系スクールアイドル」としての演じることへの情熱やこだわり、ストイックさはずっと貫いているなと思います。私自身も、やるなら後悔はしたくないし、何事も突き詰めていきたいタイプなので、そこはしずくちゃんと似ているなと思います。しずくちゃんと私は悩んでいることや考えていることも近いんです。私が仕事で壁にぶつかっていると、しずくちゃんも同じようなことで悩んでいたりします。だから、しずくちゃんのセリフはそのときどきの自分に対する言葉のような気もしていて。それくらい、自分とシンクロしている子なんです。一緒に生きて、ふたりで突破口を見つけて、ともに前に進んで行っているような、しずくちゃんから教えてもらっているような、そんな感覚です。これからもどういう風に一緒に成長していけるのか、すごく楽しみです。

――メンバーが抱える悩みや思い、その状況に自分を重ね合わせて力をもらっているファンもいると思います。
前田　ファンの声を聞いていると、『虹ヶ咲』の私たちの活動を、新しい自分に挑戦する力に変えてくれている方が多いんだなと感じます。ラブライブ！シリーズは「夢」が大きなテーマのひとつになっていますが、人を前向きに明るくする力を持っているなと本当に思います。私自身も、仕事に行く前にアニメを見返して元気をもらったりしていますし。

――しずく以外のメンバーの登場シーンで印象に残っているものはありますか？
前田　第1話で嵐珠ちゃんがソロ曲「Eutopia」を歌うシーンですね。いろいろな嵐珠が表現されていて、本当にカッコいいなと思います。あのシーンも、繰り返し見ていますね。

――OP主題歌「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」とED主題歌「夢が僕らの太陽さ」について、前田さんが感じている魅力を教えてください。
前田　「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」は、未来に向かっていく前向きなイメージが魅力だなと思います。歌っていても元気をもらえるし、レコーディングも楽しかったです。サビ前のCメロで、ソロパートをバトンを渡すように歌い継いでいく部分がお気に入りですね。「夢が僕らの太陽さ」は、どんなにつらくて大変なことがあっても明日に向かっていけばいいんだよって、寄り添ってくれる感じが大好きです。

――A・ZU・NAのユニット曲「Infinity！Our wings!!」についてはどうですか？
前田　セリフからスタートするのがA・ZU・NAらしいなと思います。それぞれのソロパートで転調やサウンドの印象が変化したりして、3人の個性がしっかり表現されているんですけど、それでいてテンポがすごくよくてキャッチーな曲なので、早くライブで披露したいです。絶対に楽しいし、盛り上がると思います！

――今後の『虹ヶ咲』の展開で楽しみにしていることを教えてください。
前田　まずは、なんと言っても5thライブですよね！4thライブは12人で披露する初の単独ライブでしたけど、そこからより成長した私たちを見せたいと思います。あとは『虹ヶ咲』は国際色がどんどん豊かになってきているので、いつか海外でライブができたら最高だなって。それまでは配信などで、より遠くの方にも魅力を伝えられればと思います。そんな夢も含めて、ワクワクできる展開がどんどん続いていってほしいし、そのために私たちも全力の活動を続けていきます！