TOPICS 2023.04.21 │ 12:00

『グリッドマン ユニバース ヒロインアーカイブ』発売決定!
宮本侑芽×上田麗奈×若山詩音 スペシャル座談会②

2023年8月10日(木)に発売が決定した公式ファンブック『グリッドマン ユニバース ヒロインアーカイブ』。大ボリュームのイラストギャラリーや設定資料、キャスト&スタッフインタビューなど、映画のヒロインの魅力を一冊に凝縮。ここではファンブックに収録される、宝多六花役の宮本侑芽、新条アカネ役の上田麗奈、南夢芽役の若山詩音の座談会の一部を、撮り下ろしの写真とともにお届けします!

取材・文/本澤 徹 撮影/大庭 元 ヘアメイク/福島加奈子 [宮本、若山]、矢澤睦美(Sweets)[上田]

※本記事には物語の核心に触れる部分がございますので、ご注意ください。

成長しても性格の根本は変わらない

――今回、TVシリーズでの成長や変化を踏まえて演じ方を変えた部分はありますか?
宮本 内海との会話が『SSSS.GRIDMAN』では売り言葉に買い言葉だったのが、お互い妥協点を見つけて話せるようになっていたりとか、ちょっと精神的に大人になった部分を感じたので、自分も前より作品を俯瞰しながら演じてみようと思っていました。
若山 夢芽は『SSSS.DYNAZENON』での変化が大きかった分、『グリッドマン ユニバース』ではあまり変わっていなくて、『SSSS.DYNAZENON』最終回の延長線上という感覚で演じていました。ただ、最終回の時点ではまだちょっと不安定なところがあったのが、『グリッドマン ユニバース』ではよりどっしりした感じになったとは思います。

上田 アカネは、テスト収録では以前よりも勢いがある、六花たちを助けるために前のめりに戦う感じで演じてしまっていたんです。でも、「常に余裕がある感じで」というディレクションをいただいて、「アカネは、アウトプットの仕方はあの頃から変わらないんだな」と気づきました。友達を助けたいとかグリッドマンを信じるとか、それをもし心から思えていたとしても、他人からはその気持ちが見えづらいのがアカネなのかなと。全編を通じて、熱量を持たない、どこか余裕で気持ちが見えないような感じになったかなと思います。

――気持ちが言葉に出ないのはなぜだと思いますか?
上田 素を出すのが怖いっていう性格が残っているのかな。性格っていきなり変わるわけじゃないので、もとの性格のまま、現実世界で友達を作るとか、六花たちを助けに行くとか、新しい一歩を踏み出しているのが今回のアカネなのかなと思いました。

合体コールで表現される作品の雰囲気の違い

――収録で、何か印象に残っていることはありますか?
若山 『SSSS.DYNAZENON』では合体コールや技名を叫ぶとき、「せーの」って言ってぴたっと合わせるのが通例でした。でも、新世紀中学生の方々と一緒に収録させていただいたとき、皆さんが合わせない方向で演じられていて、それがキャラクターの雰囲気に合っていてすごく素敵だったんです。あとからうかがったら『SSSS.GRIDMAN』のときに「むしろ合わせないでください」と言われていたそうで、何となくで感じていた『SSSS.GRIDMAN』ならではの素敵な雰囲気、『SSSS.DYNAZENON』との違いが、そういうところで生み出されていたんだと気づかされましたし、「合体コールは合わせるもの」という固定観念も変えていただけた出来事でした。
上田 『SSSS.GRIDMAN』のときはキャスト全員で録っていたんですが、今回はコロナ禍ということもあり、ほとんどひとりでの収録でした。アカネを演じるのも久しぶりで、収録にかなり苦戦したことをおぼえています。とくに魔法少女のように変身する前後のシーンは、つい明るく元気になりすぎたりして、なかなかうまくいきませんでした。

――グリッドナイトとのやり取りもひとりだったのですか?
上田 あのシーンに関しては、ナイトと一緒に録れました。唯一、アカネの心の揺れというか本心みたいなものが香るシーンだったと思うので、一緒に録れてよかったです。
宮本 『SSSS.GRIDMAN』はアドリブが多くて、その内容について(内海役の)斉藤壮馬さんと相談することがよくあったんです。今回も内海とアドリブで話すシーンがちょっとあって、内容を考えながらお芝居をするのが懐かしかったですね。

――アドリブだったのはどこか教えていただいてもいいでしょうか?
宮本 序盤、ジャンクの前で話すシーンの裏側でのやり取りです。お互い人の話を聞いていない、みたいな(笑)。それから、焼肉の場面では『SSSS.DYNAZENON』チームが裏側の会話をアドリブで演じていらっしゃいます。
若山 あそこは心臓に悪かったです(笑)。私はアドリブがあまり得意じゃないんですが、隣にいらっしゃった(蓬役の)榎木淳弥さんがばりばり話を振ってくるので、頭の回転が試されるような緊張感がありました。

『電光超人グリッドマン』への感謝が伝わる作品

――自身が演じるキャラが登場しているか否かを問わず、気に入っていたり、印象に残っている場面を教えてください。
宮本 六花の「もうちょっと迷ったりしろよ」っていうセリフですね。もし、裕太にまた何かあったらとか、取り残されたような気持ちが感じられて、裕太に対する本音がポロッと見えたところがすごく好きです。
若山 裕太が「何かおかしい」って学校の廊下を走るシーンが印象的です。「この映画はこうやって進んでいくんだ」っていうリズムができつつあったところで、全部ひっくり返される構成がすごく好きですし、絵のお芝居的にもトリガーさんらしさが出ていますよね。

上田 私は(『電光超人グリッドマン』で主人公の翔直人を演じた)小尾昌也さんが演じていらっしゃるキャラが、裕太をバイクに乗せてくれるシーンが好きです。雨宮監督をはじめとするスタッフの皆さんが『電光超人グリッドマン』を大好きだったから、このシリーズが生まれたっていうエピソードが思い起こされて、涙腺に響きました。これはあくまで私個人の妄想なんですが……この映画の「グリッドマンを救う」っていうストーリーから、『グリッドマン』への感謝を伝えたい、恩を返したいっていう制作陣の気持ちを感じられたような気がして、あらためて、本当に素敵な作品だなと思いました。endmark

宮本侑芽
みやもとゆめ 1月22日生まれ。福岡県出身。劇団ひまわりに所属。主な出演作品は『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』(神野銘役)、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(ニカ・ナナウラ役)、『彼女が公爵邸に行った理由』(レリアナ・マクミラン / 花咲凛子役)、『AIの遺電子』(樋口リサ役)。
上田麗奈
うえだれいな 1月17日生まれ。富山県出身。81プロデュース所属。主な出演作品は『私に天使が舞い降りた!』(星野みやこ役)、『鬼滅の刃』(栗花落カナヲ役)、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(ギギ・アンダルシア役)、『アイドルマスター ミリオンライブ!』(高坂海美役)。
若山詩音
わかやましおん 2月10日生まれ。千葉県出身。劇団ひまわり所属。主な出演作品は『空の青さを知る人よ』(相生あおい役)、『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』(川合麻依役)、『リコリス・リコイル』(井ノ上たきな役)、『好きな子がめがねを忘れた』(三重あい役)。
書籍情報

グリッドマン ユニバース ヒロインアーカイブ
好評発売中

85点以上の大量のカラーイラストと設定資料、キャスト&スタッフインタビューで、映画に登場する女性キャラの魅力を掘り下げます。カバーイラストは、中村真由美による8人のヒロイン描き下ろし!

また、2021年発売の書籍「SSSS.DYNAZENON & GRIDMAN ヒロインアーカイブ」が一緒に収納できる特製ケースがセットになった限定スペシャルエディションも同時発売! 特製ケースを彩るイラストは、通常版カバーイラストの水着バージョンです!!

定価2,750円(本体2,500円+税10%)
B5判/104ページオールカラー

限定スペシャルエディション
定価4,290円(本体3,900円+税10%)
通常版+特製収納ケース
※書籍「SSSS.DYNAZENON & GRIDMAN ヒロインアーカイブ」は別売りです。

発行/一迅社

  • Ⓒ円谷プロ Ⓒ2023 TRIGGER・雨宮哲/「劇場版グリッドマンユニバース」製作委員会