――劇場の大きなスクリーンと音響で、ライブシーンや楽曲が楽しめるのも本作の魅力だと思うのですが、挿入歌の「Go Our Way！」はエレクトロなダンスチューンで、これまでの全体曲にはないテイストでした。
大西　最初に聞いたときは「難しい曲が来たぞ！」と思いました（笑）。
林　たしかに難しかった！
大西　『NEXT SKY』はTVアニメ2期から続くストーリーなので、歌うパートが2期で生まれたユニットごとになっているのが聞いていてうれしかった。曲としては、疾走感があるのが魅力かな。

林　私は、この曲がせつ菜としてレコーディングする初めての曲で、本編のアフレコよりも前だったんです。だから、せつ菜がどう歌うかというイメージをまだつかみきれない状態で、たくさん話し合って、模索しながらのレコーディングでした。曲としては、最初はすごくカッコいい曲というイメージがあったんですけど、出来上がってみんなの声を聞いたら、ちゃんとかわいさもあって。
矢野　うんうん。そうだよね！
大西　たしかに、最終的にはポップなイメージになったよね。
林　こういうニジガクもいいなというか、ニジガクじゃないと出せない感じかもしれない、と思いました。

――「Go Our Way！」の歌詞の中で、とくに好きなフレーズはありますか？
大西　いっぱいあるけど、私は2番のラップが終わるあたりの「譲れないのこれだけは…行こう！　始まりの合図」というところが、すごく好きです。まず、その前の果林さんの歌い方が大好きなんですよ。カッコいい！（笑）
林　うん、カッコいい！
大西　歩夢ちゃんが歌っている感じはフワフワしているけど、そこからあおってくるところで「かっけえ！」と思わせてからの、この「譲れないのこれだけは…行こう！」で！　ポップで、カッコよくて、かわいらしさもあるけど、やっぱりみんなスクールアイドル活動で譲れないことがある。そんなみんなで「一緒にまた夢に向かっていこう」という気持ちも表れているようで、大好きなフレーズです。

林　ポップなダンスナンバーだけど、2番の歌詞の「葛藤の日々」とか「手を取り 涙を拭き」って、この曲調でじっくり聞くからこそ刺さるなって思うので、私はすごく好きです。涙を拭くだけじゃなくて、手を取るっていうのがニジガクだなって。みんなソロで活動しているけど、つらいときはひとりじゃなくて、手を取り合えばもっと強いものが出せるよね、という雰囲気を感じます。本編ではまさに栞子が葛藤の日々を抜け出したところだから、2番もしっかり聞いてほしいなと思いますね。

矢野　私は、歌い出しの栞子がすごく好きですね。歌詞でいうと冒頭の4行。全体的にすごくテンポのいい曲だけど、最初はけっこう静かに始まって、後半とのギャップがすごい。あと「Oh e ah oh oh e ah」は、ライブでお客さんと一緒に歌ったら楽しそう！

――エンディングテーマの「SINGING, DREAMING, NOW!」は、ニジガクらしさが詰まった感動的な名曲に仕上がっています。
大西　今回も、畑（亜貴）さんが歌詞を書いてくれて。
林　歌詞の中では「好きのチカラは強いんだよ　最強さ」が、とくにグッとくる。
大西　あぁ～、いいね。
林　せつ菜は「好き」とか「大好き」って言葉をたくさん使っているから、歌詞でもやっぱり「好き」「大好き」っていうワードに反応しちゃう自分がいて（笑）。それと、自分の日常生活でも「好き」の力って、本当に大事だと思っています。こういうものが好きだとか、こういうことがやりたいんだ、みたいな気持ちがないと、いろいろなことが始まらないから。だから、このフレーズであらためて「ああ、そうだよな」って気づかされた感じがします。歌っていても、自然と心がこもりますね。

大西　ワンフレーズワンフレーズ、全部いいから。歌詞の最初のほうで好きなのは「トキメキはいつも僕らの胸のなかで 輝いてたんだね」。
林　うん！
大西　で、「終わらない夢見ようよ」からの、サビも好きだし。「熱く語りあえる君に会えてよかった ホント嬉しいよ」なんて「私もめっちゃうれしい！」って気持ちになる（笑）。
矢野・林　（笑）。
矢野　「夢は遠いようで　だけどいつかつかめる　いつもそれを忘れないで」あたりは、なんとなくアイラちゃんに向けている感じも……。
林　するよね！
大西　すごいよねぇ。いいフレーズだらけ！
林　ね！　挙げていったらキリがないですね（笑）。
大西　うん。最後に「さあ行こう さあ行こうよ」で終わるのもいいよね。劇場上映シリーズ3部作の制作も決まったし、「これで終わりじゃないよ、ニジガクはまだまだ続いていくんだよ」っていうメッセージにもなっていると思う。すごくいい曲だな～！