――新作エピソードOVA『ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY』が先月から劇場公開中です。すでにいろいろな反響が聞こえていると思うのですが。
大西　初日に舞台挨拶があったんですけど、そこで「どうでした？」って劇場に来てくれた方に聞いたら、すごく大きな声で「イェーイ！」って返してくれて。
矢野　本当にライブ以上の声で（笑）。
林　もう、すごく楽しんでくれている感じが。
大西　うれしそうでした、みんな。もう興奮冷めやらぬ、みたいな。
矢野　見終わってホヤホヤの状態で感想を聞いているので、みんなのテンションが本当に高くて。
林　「7回見た」と言っている方もいたね。
矢野　それも1日にね。
林　初日だったのに、そんな繰り返し見てくれる方もいて。
矢野　特典のクリアファイルを掲げてくれる方もいたね。

――公開からしばらく経ったこのタイミングで、あらためて今回の作品の魅力やポイントを語り合ってもらえたらと思います。
矢野　今回はやっぱり、歩夢ちゃんのお姉さん感が印象的だった。
林　たしかに。
大西　見てくれた人たちは「あれ？　今回の歩夢ちゃん、ちょっと雰囲気が変わった？」と思っていたようですけど、パンフレットのインタビューで「『お姉さん感』を入れられるように頑張りました」と私が答えているのを読んで「そういう意図があったんだ！」と合点がいったって。やっぱり、成長しているんですよね。TVアニメ1期の最初の、スクールアイドルを始めた頃と比べると、見違えるようになったと思います。以前は「スクールアイドルをやってみたい」と言うだけでも、ちょっと声がうわずって震えていた。でも、今作では栞子ちゃんの悩みに対しても「大丈夫だよ。そんなことないよ」って微笑んでいたのがすごく印象的でした。

――林さんは、本作で優木せつ菜役として初参加となりましたね。
林　今作からの参加だったのですが、メンバーにはTVアニメから変わらない、今まで通りのニジガクらしい仲よし感がありました。だから、初めてでも入りやすかったというか、すごく自然にせつ菜役を担当できた気がしています。せつ菜が最初に出てくるシーンも、元気いっぱいな「歩夢さんが帰ってくる！　やった～！」というシーンなので！
大西　ありがたい（笑）。
林　そう（笑）。なので、気持ちを乗せやすかったというか。私が今までTVアニメの1期、2期を見て感じたことをそのまま出せばいいんだな、という気持ちでした。すごくリラックスして臨めたし、すぐにせつ菜になることができたかなと思います。

――矢野さんは、どんなところに魅力を感じましたか？
矢野　いつものニジガクのわちゃわちゃしている感じが、思っていたよりも多く見られたので、そこはやっぱりうれしかったですね。逆に驚きだったのは、挿入歌の「Go Our Way！」。「そうくるか！」と、私にとってはけっこう驚きでした。新作の挿入歌だから「王道な感じでくるのかな」と思っていたら、予想と全然違っていて。最初は「R3BIRTHの新曲がきたのかな？」と思いました（笑）。栞子ちゃんのパートから始まるので「栞子ちゃんの曲なのかな？　あ、R3BIRTHだった。……違う、全員だった！」と、1曲の間に何度も驚かされましたし、そこでまた新しいニジガクが見られたのがうれしかったです。そしてそんなニジガクのメンバーだったからこそ、日本にやってきたアイラちゃんも最初に思い描いていたイメージとは違う受け取り方をしたのかな、なんて思いながら見ていましたね。

――好きなシーンやセリフはたくさんあると思いますが、とくに印象に残っているのは？　
矢野　私は、メイド姿のみんなが（笑）。
大西　ときめいた？（笑）
矢野　うん。侑ちゃんがメイドになっていたのもあるんだけど、その前の「メイド体験やろうよ！」って力説している姿も、めちゃ動いていてかわいかった（笑）。
大西　あれ、たしかにテンション高かった（笑）。
林　うん（笑）。
矢野　歩夢と愛さんに「あなたもやるんだよ？」と言われていたのもかわいかったので、あそこは好きですね。

林　本編のシーンではないんですけど、エンディングの絵が本当に素敵でした。とくにせつ菜と栞子がふたりで座っていて、次のカットでこっちを振り返るところがグッときて。エンディングだからセリフがあるわけでもないんですけど、栞子が今作ではすごく悩んでいて、ちょっと暗い顔をしているシーンも多かったので、最後に柔らかい表情をしているのが印象的でした。せつ菜も最初の頃は「生徒会長の中川菜々」として優等生でいないといけないと悩んでいた子だったので、新旧生徒会長のふたりが自分の悩みを克服して一歩先に進んで、隣に並んでいるのが素敵だなって思いましたね。
大西　私は、栞子ちゃんが街でファンに話しかけられるシーンですね。話しかけられて、かすみん（中須かすみ）はみんなにかわいさを振りまいているんですけど、栞子ちゃんは「こんなに応援していただき、ありがとうございます」みたいな雰囲気で（笑）。

――最初は話しかけたファンも驚いていましたよね。
大西　でも、そのあとすぐに「やっぱりこれが栞子ちゃんだよね！」と納得するんですよね。応援してくれている人たちの、メンバーを包み込む優しさを表現しているのが、すごく素敵だなって思いました。そのシーンを見て「ああ、ニジガクのまわりにあるのは優しい世界だ」って。実際のライブなどでも、声援を送ってくれるみんなの反応がすごくあったかくていいなと思うんです。ニジガクのメンバーはみんな個性豊かだけど、それを応援しているみんなが受け入れて楽しんでいる様子が見られて、すごくうれしかったですね。