――中編に続いて、秋についての話をもう少し聞きたいのですが、この秋のうちに行きたい場所はありますか？
ペイトン　行きたいところはいっぱいあるんですけど、久しぶりに秩父に行きたいなと思っているんです。最後に行ったのは5年前で、家族と一緒だったんですけど、私は勝手に『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の聖地だ！って、ひとりで盛り上がっていて（笑）。そのときに食べそこねた秩父の名物グルメがあるんですよ。ただ、その名物グルメが何だったかをおぼえていないという（笑）。だから、まずそれを思い出すところから始めなきゃいけないんです。

――なるほど。「食欲の秋」も楽しみたいと。
ペイトン　やっぱり「食欲の秋」は大定番ですから。今年の秋は、純喫茶でチョコレートパフェを食べたいですね。バニラアイスに、チョコレートソースと生クリーム。そこにバナナとかさくらんぼが乗っているだけみたいな、シンプルなパフェが好きです。さっき（中編で）「お店を出すなら純喫茶がいい」って話をしましたけど、ずっと純喫茶にハマっているんですよ。行きたいお店をリストにまとめてあったりもして。

――実際に行って印象的だったお店や、おすすめの店はありますか？
ペイトン　京都の方はわかると思うんですけど、京都に本店があるイノダコーヒという喫茶店のコーヒーが大好きで。そして、イノダコーヒのチョコレートパフェは世界一おいしいので、ぜひ食べてみてほしいです！

――純喫茶にハマったのは、きっかけがあるんですか？
ペイトン　祖父が京都の人なんですけど、イノダコーヒに連れて行ってくれたんです。初めて行ったのは、たぶん小学校に入る前だったと思います。その頃からレトロな雰囲気が大好きで、左から右じゃなくて、右から左に読む文字がお店の装飾に書かれていたりすると超興奮します（笑）。外は現代なのに、その喫茶店に入るだけで、自分の知らない、生きたことのない時代の空気が広がっているのがすごく魅力的で。純喫茶のリストを作っているという話をしましたけど、「いつ創業されたのか」とかも調べちゃいますね。

――小さな頃から、レトロなものが好きなんですね。
ペイトン　そうなんです。もう、前世の記憶だったりするのかな、なんて思っちゃいますけど（笑）。

――秋の話題からさかのぼりますが、今年の夏も20歳のアニバーサリーイベントやツアーなど、お仕事でたくさんの経験を重ねたと思います。振り返って、どのような印象ですか？
ペイトン　今年の夏は、ステージで歌わせていただく機会が多かったですね。今までの私は、歌は歌として、声の演技は声の演技として分けて考えていたんですよ。でも、この夏にたくさん歌わせていただく中で、歌も声の演技と同じ「声の表現」だなと気づいたんです。これからはペイトン尚未個人として歌うときも、「歌手のペイトン尚未」を演じながら歌いたいなと思いました。それは自分の中で大きな発見で、新しい一歩を踏み出せた夏だったと思います。

――歌手としての次の展開である、2ndシングルのリリースも発表されています。
ペイトン　11月3日に、その2ndシングル『Nemesis』リリース記念イベントを開催させていただきます。1stライブやアニバーサリーイベントに続いて、今年の後半にまた盛り上がりを見せられたら、すごくうれしいなと思います。

――現時点での2ndシングルの手応えは？
ペイトン　（1stシングルの）『魔法』とはまたちょっと違った印象なんですけど、本当にいい曲が揃っているので、めいっぱい期待してほしいなって思います。いやもう、めっちゃいいです！　超いいです！　インタビューでも強調しておいてください（笑）。

――それだけ自信作ということですよね。
ペイトン　そうですね。早く皆さんに届いてほしいという気持ちでいっぱいなので、11月3日が来るのが本当に楽しみです。