TOPICS 2023.03.29 │ 12:00

伊達さゆりの「手さぐりの旅」第6回 自分に気合を入れたくなったときに聞きたい、
ゆずさんの「ヒカレ」(中編)

フォークデュオ・ゆずの「ヒカレ」をテーマにした、伊達さゆりのフォト&インタビュー連載の第6回。中編では、楽曲から思い浮かぶイメージや、今まであまり話してこなかったという自身のスポーツ経験について語ってもらった。

取材・文/編集部 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水 衣装協力/an anther angelas 

歌詞やMVにはない映像が思い浮かぶ不思議な楽曲

――第6回のテーマであるゆずの「ヒカレ」について、楽曲のここがお気に入り、という部分はどこですか?
伊達 CMなどでサビはよく聞いていたのですが、フル尺で聞いたときにBメロの「突然突き動かす」という部分に惹かれました。メロディが少し変わるというか、落ちるんですよね。初めて聞いたときから、ここは「お?」と引っかかって忘れられなかったですし、今でも大好きです。その直前の「鳴り響く」のフレーズで少し落ちるので、ここからサビにいくのかなと一瞬思わせて、さらにもうひとつ溜めがある。当時はまだ歌詞の意味もぼんやりとしかわからなかったのですが、メロディが印象的ですごく好きだなと思いました。

――この楽曲をテーマに挙げてもらったときに「草原を上空からドローンで撮っているような光景」や「日の出に向かっていく主人公の姿」が思い浮かぶ、というコメントをもらいましたが、このイメージは最初に聞いたときからありましたか?
伊達 そうですね。当時はドローンという装置は一般的ではなかったですが、上空から俯瞰している映像を思い浮かべていました。

――歌詞やMVにそういった言葉やビジュアルが出てくるわけではないのですが、頭の中でそうした映像と結びついているのが面白いですね。
伊達 自分の中では「電車に乗りながら聞く楽曲ではないな」と思っているんです。地に足がついていないというか、浮かんでいるイメージというか。「日の出に向かっていく主人公」も、「走っていく」というよりも「上昇していく」イメージですね。

――他に、自分の中で映像と結びついている楽曲はありますか?
伊達 同じゆずさんの「友 ~旅立ちの時~」という楽曲がそうですね。いわゆる「卒業ソング」で、私も実際に卒業式で歌ったことがあります。みんなで体育館のひな壇に登って何度も練習していたので、今でも耳にすると体育館の映像が浮かんできます。日差しに埃(ほこり)がキラキラ舞っていて、今考えると喉によくなかったかもしれないな、なんて思います(笑)。

――「聞くと脳内で絵コンテを切ってしまう楽曲」が伊達さんにもあるんだなぁと、ちょっと安心しました(笑)。
伊達 ありますね。ついやっちゃいます(笑)。

じつはあまり話していないスポーツ経験

――前編ではスポーツ観戦の思い出について聞きましたが、自身で身体を動かすほうの思い出はありますか?
伊達 ふたつあって、ひとつはあまり話したことはないのですが、水泳が好きだったんです。小学生のときに習い事として2~3年くらいやっていました。学校のプールの授業で全然泳げなくて、それがつらくて「プールを習いたい!」と母親に頼んで通わせてもらったんです。習っていたときは、テストに合格して級が上がるのがすごく楽しくて。最初は簡単なテストなのでどんどん上がっていくんですよね。ただ、級が上がっていくと難しくなって、なかなか合格できなくて、テスト前にドキドキすることも多かったです。もともと「学校のプールで泳げるようになりたい」と思って始めたのであまり長続きはしなかったのですが、代表的な4種目(クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライ)は泳げるようになりました。とはいえ、もうだいぶプールにも入っていないので、今、泳げるかどうかはわからないですが(笑)。

――今でも機会があれば、泳ぎに行きたいですか?
伊達 う~ん……。好きではありましたけど、得意というほどでもなかったので……。まず誰かの前で披露するということはないと思います(笑)。でも、一度水泳をやめてから「久しぶりまた習ってみようかな」と思ったことは何度もあります。実際に行動には移していませんが。

――スイマーとしての魂は死んでいないということですね。
伊達 うん、思い出しているうちに、自分で思っていたよりも泳ぐのが好きだった気がしてきました(笑)。水泳を習っていたときは、びっくりするくらい体力がついたんですよね。それもすごく短い期間に。だから、今からまた習ったら楽しそうだな、とは思います。

意外な「ゆず」とスポーツの思い出

――もうひとつのスポーツの思い出というと?
伊達 これはスポーツと言えるかは微妙なのですが、中学のときによさこいをずっとやっていて「チームが一丸となってただひたすら楽しむ」ということを知ったのが、このときでした。スポーツというと、誰かと競ったりする部分が見どころだと思われがちですが、そういうものばかりでもないんだなと。地域のお祭りなどで披露していたのですが、当時、先輩に言われたのは「よさこいは笑顔がいちばん大事だよ」ということでした。お客さんはそういったところを見に来てくれているから、「楽しい」と感じていることをちゃんと「楽しい」と表現しないといけない、と教わりました。いい経験になったと思います。

――今の伊達さんの活動にもつながる経験ですね。
伊達 スポーツといえば、バスケットボール部のマネージャーをほんのちょっとだけやっていたことがあるんですけど、コートネームというのがあったんです。コートの中だけで呼び合うためのニックネームなんですけど、マネージャーにもコートネームがあって、私のコートネームが「ゆず」だったことを思い出しました。すごい偶然ですね(笑)。endmark

伊達さゆり
だてさゆり 9月30日生まれ。宮城県出身。Apollo Bay所属。『ラブライブ!スーパースター!!』一般公募オーディションを経て、澁谷かのん役で声優としてデビューを果たす。他の出演作に『英傑大戦』(池田せん役、巻姫役)『アサルトリリィ Last Bullet』(石塚藤乃役)など。趣味は歌を歌うこと。特技はよさこい。  Twitter/@SayuriDate  Instagram/sayuridate_official
撮影協力

食と緑の空中庭園
住所/東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店 9階
営業時間/10:00~20:00