TOPICS 2024.10.29 │ 12:00

ペイトン尚未の「並行多元ヒロインズ」第15回
「中二病」――それは誰しもが通る人生の通過儀礼(中編)

ペイトン尚未のフォト&インタビュー連載「並行多元ヒロインズ」第15回。「死神に憧れる中二病の女の子」というテーマに挑んだ中編では、前編から続くハロウィンの話を皮切りに、自身のリアル中二病エピソードを話してくれた。

取材・文/大久保和則 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水 衣装協力/Amavel

全員がアリスの仮装パーティーも面白そう

――ハロウィンの話をもう少し聞きたいのですが、自分でハロウィンパーティーを企画するなら、どんなパーティーにして、どんな仮装がしたいですか?
ペイトン コンセプトがきっちりしているほうが好きなので、ハロウィンパーティーもコンセプトが明確な企画にしたいですね。私はアリスのモチーフが大好きだから、『ふしぎの国のアリス』のお茶会をイメージしたパーティーをやってみたいです。参加する人たち、みんなそれぞれ好きな登場キャラクターに仮装してもらって。アリスが何人もいたり、なんなら全員がアリスでも楽しそうですよね。

――ペイトンさん自身は?
ペイトン じつは私はアリスの仮装をやったことがあるんです。だから、次にやるならハートの女王になってみたいですね。衣装を用意するのもやりがいがありそうですし。

今でもまだ絶賛、中二病

――「中二病」についてももう少し掘り下げたいのですが、ペイトンさんはいつ頃の自分が中二病だったなと思いますか?
ペイトン 私は……もう0才から今までずっと中二病です……。「0才から」はちょっと言い過ぎかな(笑)。でも、物心ついたときからなので、少なくとも18年くらいは中二病です。

――ということは、今もまだ絶賛中二病なんでしょうか?
ペイトン はい(笑)。

――「中二病の特徴」みたいなものを自分なりに分析するとしたら、どういった部分だと思いますか?
ペイトン そうですね……「いかに盛大に勘違いができるかどうか」だと思います。中二病って、いいことも悪いこともすべて勘違いから始まるものだと思うんです。私の場合は完全にアニメの影響なんですけど、小さい頃から自分はプリキュアだと思って生きてきたので、「いつか変身できる!」ではなくて「私はもうすでにプリキュアだから!」と思っていました(笑)。今でも変身したいという願望はありますし、あきらめていないんですけど(笑)。変身ヒロインの他にはアイドルにも憧れました。学校の校庭で歌って踊って、それを友達に見せていたんですよ。「どうだった? どこがよかった? どこが悪かった?」って。恥ずかしすぎる……! あとは以前、この連載のテーマにもなりましたけど「ボクっ娘」に憧れて、一人称を「ボク」にしていた時期もありましたし、ちょっと口が悪い感じのキャラクターに憧れて、語尾が「~だぜ」だったりもしましたね。さすがにすぐに改めましたけど、自分のことながら本当にドン引きですよ(笑)。

――今も中二病だなと思うのは、どんなときですか?
ペイトン 今でも私はちょっとでも「この世界が自分にあわせてくれているのかも」と思ったら、一気にそのゾーンに入っちゃうんです。たとえば、地下鉄に乗って音楽を聞いていて、「晴れ渡る」みたいな歌詞になった瞬間に地下から地上に出たりすると「おっ、台本通りだったんだな……」と思っちゃって。そこからは、もうウキウキですよ。「この人生という名の映画の挿入歌を聞きながら、私は今歩いているんだ」と思っています(笑)。いつも思っているわけじゃないんですけど、そういう偶然が重なった瞬間に発動してしまいます、私の中二病。

みんなもっと妄想の世界に浸ればいいのに

――今は中二病という認識をちゃんと自分で持ちながら中二病のままでいる、というのが大きな違いかもしれないですね。
ペイトン そうですね。でも、隠す気もない(笑)。声優をやっている方は、やはりアニメが好きでこの仕事をしている方が多いと思うので、私と同じような感覚を持っている方がたくさんいらっしゃるんだろうなと思います。そう考えると、自分が今でも中二病なのは恥ずかしいことでもないのかなと思えますし、だからこんな風に笑いながらしゃべれているのかなと思います。

――声優もそうですし、役者になるうえで中二病的な要素を持っているのは大事なことなのかもしれないですね。
ペイトン そうですね。私の「中二病全盛期」は小学生時代だったんですけど、中学生の頃は、友達と話すときの口調がどこかいつもセリフっぽかったみたいで、友達から「演じているんじゃない?」と言われたことがありました。今、思い出しながら気づいたんですが、そのときからお芝居が好きだったんでしょうね。

――小学生時代に「中二病」だという自覚はありましたか?
ペイトン まったくなかったわけでもないんですよね。人から「中二病だよね」とか「夢見すぎだよね」と言われたりもしましたし。「小学生なんだから夢見たっていいじゃん!」と思うんですけど(笑)。だから「みんなは夢見ていないんだ……」と残念な気持ちになったことはあります。「みんなもっと妄想の世界に浸ればいいのに!」って。

――ペイトンさんにとっての「中二病」はかなりポジティブというか、持っていてもいいなと思える気質なんですね。
ペイトン そうですね、他人に迷惑をかけなければ、全然いいと思います!endmark

ペイトン尚未
ぺいとんなおみ 7月1日生まれ、埼玉県出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。2020年に『BATON=RELAY』(高橋京子役)で声優デビュー。その後、『ラブライブ!スーパースター!!』(平安名すみれ役)に抜擢され、劇中にスクールアイドルグループ「Liella!」のメンバーとしての活動を開始。2023年3月1日、ソロアーティストとして1stシングル『魔法』をリリース。2024年12月8日には、自身の1st LIVEのリバイバル公演となる『ペイトン尚未+1st LIVE「魔法*」』が開催予定。 Twitter/@_Naomi_Payton_  Instagram/_naomi_payton_
関連情報

【開催情報】
◆朗読劇「名前を呼んで、もう一度」
日程:2024年11月19日(火)~11月24日(日)
※ペイトン尚未は11月20日(水)の公演に出演
会場:サンシャイン劇場
公式ブログ:https://ameblo.jp/callmyname2024/

 

◆+1st LIVE「魔法*」
日程:12月8日(日) 13:30開場/14:30開演
会場:THEATER MIRANO-Za
<受付URL>
イープラス
https://eplus.jp/naomi_payton/

ローソンチケット
https://l-tike.com/naomi-payton/

チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/naomipayton-tky/