TOPICS 2023.05.23 │ 12:00

伊達さゆりの「手さぐりの旅」第8回 いつかこんな風に思える日が来てほしいと感じた
YOASOBIさんの「アドベンチャー」(前編)

声優・伊達さゆりのお気に入りや、心に残っているものを取り上げながら自らを語るフォト&インタビュー連載。第8回のテーマは、実際のテーマパークのエピソードをもとに作られたYOASOBIの「アドベンチャー」。自身が子供の頃に親しんだ場所の思い出とともに、この楽曲に心惹かれた理由を聞いた。

取材・文/編集部 撮影/松本祐亮 ヘアメイク/三反理沙子 スタイリング/佐野夏水

小さな頃から大好きだったパンダカー

――浅草花やしきに来るのは初めて……ですよね?
伊達 初めて来ました! 浅草には何度か来ていて、近くに花やしきがあることも知っていたのですが、なんとなく「和」の雰囲気いっぱいの場所なのかなと思っていたんです。入ってみると、想像していたよりも子供向けのアトラクションが多いことにびっくりしました。メリーゴーランドなど、子供が乗りやすいサイズのものもありましたし、実際、園内には小さな子供たちがたくさんいて、いい意味で思っていたものとは全然違う場所でした。

――今回は遊園地での撮影なので動きのある衣装を用意したのですが、膝が見える丈のスカートは昨年『Febri AUTUMN 2022』の撮影以来で、連載ではなにげに初めてでした。
伊達 こういったアシンメトリーな形のスカートがすごく好きなので、衣装の写真をいただいたときに「うれしい!」と思いました。カジュアルなのですが、鮮やかなオレンジも使われていて。普段、ポイントに目がいくようなお洋服を着ることはほとんどなくて、最近やっと増えてきたような感じです。遊園地にピッタリな衣装だと思います。

――そういえば、花やしきの中でも、いろいろな場所にオレンジが使われていましたね。とくに気になったアトラクションを教えてください。
伊達 子供の頃、地元に遊園地……というほどの大きさの施設ではないのですが、小さな遊び場みたいなところがあって家族でよく行っていたのですが、そこにもパンダカーがあったんです。父がホームビデオをよく撮っていて、小さな頃の映像がいろいろ残っているのですが、繰り返しお金を入れて何度もパンダカーに乗っている幼い頃の私が映っているんです。それくらいお気に入りだったので、久しぶりに見たパンダの顔や形が、あのときから全然変わっていないことにすごくびっくりしましたし、「よくこれに乗っていたな~」と、なつかしい記憶がよみがえってきました。

――いつからあるのかわからないですが、ずっとあの姿であちこちにいますよね。
伊達 あのままですよね(笑)。どこの遊園地に行ってもあの形で。これからもあのままでいてほしいと思ってしまいますね。

リフレッシュできる自分の場所を見つけたい

――花やしき以外に行ってみたいテーマパークはありますか?
伊達 ディズニーランドやUSJみたいな、大きなテーマパークには長い間行っていないので行きたいな、と思います。あとは、海外のディズニーランド。1日ではまわりきれないと聞いたことがあって、日本のディズニーランドでもすごい規模なのに、それよりもずっと大きいってどれくらいの広さなんだろうって。一度味わってみたいです。

――ディズニーランドには「仕事が少し片付くたびに行く」くらいの頻度で通うファンがいたりしますが、伊達さんにそういった場所はありますか?
伊達 地元にいた頃からそういうものはなかったですね。「ここに行けば楽しい」だとか「あのときを思い出す」「何もかも忘れられる」みたいな場所が思い浮かばなくて。行ったことのない場所に行ってみたいな、とはよく思うのですが、なかなか足が向かないことが多いです。そういう場所がひとつでもあれば、気軽にリフレッシュできそうなので、見つけられるといいなと思いますね。

――5月といえばゴールデンウィークですが、連休になると家族でここに必ず行く、みたいな場所はありましたか?
伊達 さっき言った、パンダカーのあった小さな遊園地……遊園地じゃなくて公園っていうのが近いのかな? しょっちゅうそこに行きたいと言っていて、連休になるとよく車で連れて行ってもらっていました。親からすると、本当に平凡な公園だったと思うのですが(笑)。でも、パンダカーもあるし、車で少し遠くまでお出かけできるのも楽しくて、いつもすごくうれしかったです。

アートワークにまず惹かれた「アドベンチャー」

――第7回のテーマだったアイナ・ジ・エンドさんの「はっぴーばーすでー」はコロナ禍をバックボーンに持った楽曲でしたが、今回のテーマとなったYOASOBIの「アドベンチャー」もコロナ禍の出来事が下敷きになっています。
伊達 すごくポップな曲だったので、最初はコロナ禍の実際のエピソードと結びついている楽曲だとは思っていなかったんです。あとからそれを知って驚いたのですが、その歌詞の内容が直接的な表現で響いたので、今回のテーマに挙げてみました。

――2023年2月の発表ですから、本当に最近の楽曲ですよね。
伊達 YOASOBIさんの楽曲はこれまでにもよく聞いていたのですが、サブスクで最新の曲をまとめたページに「アドベンチャー」が出てきたときに、アートワークがピンクで目を惹いたんです。YOASOBIさんの他の楽曲のジャケットは「これは何を意味しているんだろう?」と気になってつい楽曲を再生したくなるというか、深堀りしたくなるようなアートワークが多いのですが、「アドベンチャー」は最初の見た目からポップな感じが伝わってきて「楽しい曲なのかな」と気になったのをおぼえています。endmark

撮影協力

浅草花やしき
住所/東京都台東区浅草2-28-1
営業時間/10:00~18:00(季節・天候により異なります)
※パンダカーⓇは株式会社花やしきの登録商標です