TOPICS 2023.09.01 │ 12:00

伊達さゆりの「手さぐりの旅」 第10.5回
総集編:ここまでの旅路(後編)

未公開カットから本人のお気に入りの1枚を挙げつつ、第1回~10回までを振り返ってきた、伊達さゆりのフォト&インタビュー連載の総集編。締めくくりとなる後編は、第8回以降の連載を回顧してもらうとともに、今後の連載に対する思いを尋ねた。

取材・文/編集部

第8回 いつかこんな風に思える日が来てほしいと感じた YOASOBIさんの「アドベンチャー」

――第8回は浅草花やしきで撮影しましたが、この写真はどういう意図でのセレクトだったのでしょう?
伊達 自分がなぜこんな表情をしたのか、よくわからないです(笑)。この白鳥に抱きついているカットは普通に笑顔の写真もあったのですが、なんだか不思議な表情をしているこの写真が気になってしまいました。

――どことなく、白鳥の表情に寄せているようにも見えなくはないです。
伊達 言われてみるとそうですね。そして白鳥も前を向いているかと思いきやじろっと私のほうを見ているようにも思えてきて「じつはこの白鳥と仲が悪いのかな……」とか(笑)、いろいろ想像できる、ユーモアのある写真になっていると思います。

――この回はパンダカーが登場して、その様子を収めた動画の反響も大きかったです。動画の撮影はいつも現場で「こんなのやってください」といきなりお願いしているのですが、つねに打ち返しが的確というか……。
伊達 パンダカーの動画は面白くて、自分でも何回も見ちゃいました。ツッコミが誰もいない、シュールなものが大好きなので、動画の撮影もいつも楽しみながらやらせていただいています(笑)。

――この回以外で印象に残っている動画はありますか?
伊達 第5回のウクレレを弾きながら歌って出てくるものが気に入っています。本編ではあれだけクールに決めていたくせに「あ、じつはこういう人なんだ」と思われていそうで(笑)。「動画ではいつもの伊達ちゃんで安心しました」というコメントをいただいて、素直によかったと思いました。

第9回 初めて参加したライブで記憶に刻みつけられた きゃりーぱみゅぱみゅさんの「もったいないとらんど」

――第9回はあさくら画廊で撮影しましたが、ここまで来るとだいぶ最近だな、という感じです。
伊達 これもめちゃめちゃ迷った写真なのですが、まず、場所の印象が強烈でした。撮影が終わってスタッフの皆さんと別れてからも、アトリエに描かれていた大きな瞳の絵がずっと脳裏に焼き付いていました。衣装も過去イチ派手なものを用意していただいて。あと私は前髪を上げたり、センターで分けることをしてこなかったので、これだけ皆さんにおでこを見せたのは初めてだったんじゃないかな。自分がカメラにどう写るのか、ドキドキしていた記憶があります。とくにこの写真は真正面からなので、センター分けが際立つんです。私って、おでこを出して笑うとこんな感じなんだと思いました。

――この回は、伊達さんが告知してくれたTwitterの投稿ににきゃりーぱみゅぱみゅさんが反応してくれていましたね。
伊達 びっくりしちゃいました! 小さいときからきゃりーさんのことが大好きだったので、本当に感激ですね。それに子供の頃、こういう衣装を着てカラフルな場所に行ってみたいな、と思っていましたし、いろいろな夢がかなった記念写真のようなイメージもあって、お気に入りの一枚です。

第10回 小さな選択の積み重ねが自分を作ると気づいた 阿部真央さんの「どうしますか、あなたなら」

――ここまでの最新回となる第10回ですが、クールな表情の一枚ですね。
伊達 阿部真央さんの「どうしますか、あなたなら」という楽曲をテーマにさせていただきました。MVでは日常の些細な迷いが描かれていて、テーマとしてはそこまで重くならないのかなと思っていたのですが、気づいたら今まで話していなかったことまで話していた、という回でした。この楽曲を挙げる前に「人間は一日を過ごすなかで、知らない間にいろいろな選択をしている」と何かで読んだことを思い出して、たしかに数えきれないほどのことを無意識のうちに選んでいるな、と思ったんです。

――なるほど。
伊達 大きな選択に迫られたときはもちろんすごく迷うのですが、考えてみれば、普段からじつはたくさんの選択をしているじゃないかと思うと、気が少し楽になるというか。この写真は振り返った瞬間なのですが、前には階段が続いていて「まだまだ途中だよ」といわれているような雰囲気があって好きでした。あと、太陽に照らされた部分と影になっている部分に分かれているのですが、自分が照らされている側に立っているといいな、という願望もありました。きっと影の部分を歩くこともあるのですが、振り返ったときには影だった部分に光が当たっているといいな、という希望も込めて。

――そんな本編とは打って変わって、動画ではなかやまきんに君のネタをやってもらったのですが……。
伊達 じつは、なかやまきんに君さんのネタが好きで(笑)、実家にいた頃も家族の前でよくモノマネを披露していました。このときも「きんに君のネタをお願いします」と言われてすぐに対応できたのはそのおかげですね(笑)。

読者にロケ先の雰囲気に触れてもらえるとうれしくなる

――第10回を含め、読者の方が連載を見てロケ地を訪れていますが、そういった反応は見ていますか?
伊達 はい。読者の皆さんからたくさんの反響をいただきますし、そういったものを見るのも楽しいです。写真だけでは伝わらない、その場所特有のにおいや雰囲気ってあるな、とロケに訪れるたびに思うので、それを皆さんも同じ場所で感じていただけるのは、すごくうれしいですね。私がその場所を作ったわけではないですけどね(笑)。不思議です。

――今後の撮影で行ってみたいことや、やってみたいことなどありますか?
伊達 タイトルに「旅」と入っているので、これまでの連載でもいろいろなところに連れていっていただきましたが、電車の車両の中で撮影してみたいなと思っていて。電車って、いちばん「旅感」があるような気がしていて、車窓を見ながらの撮影に憧れがあります。

――連載はこれからも続きます。今後の連載を楽しみにしている読者の方にメッセージをお願いします。
伊達 いつも読んでくださっている皆さん、ありがとうございます。連載が始まる前は、どこまで話そうか、どこまで自分の内面を打ち明けていいのだろうか、という気持ちがあり、もしかしたら話しすぎてしまって「思い描いていた伊達ちゃんじゃなかった」と言われるかもしれない、と思っていたんです。でも、実際の反応は正反対というか「新しい伊達ちゃんを知ることができました」とか「テーマになった楽曲を聞いてみました」といった感想をたくさんいただいています。なので、これからも自分の考えていることをリアルタイムで隠さずに発信できたらいいな、と思います。連載が始まったのは1年前なので、そのとき話していたことや考え方が変わっていく様子がわかるのも素敵なのかなと思うので、ぜひ連載を引き続き楽しんでいただけたらうれしいです。私自身も撮影をただ楽しむだけじゃなく、表現力や語彙を増やしてお話していけたらいいなと思います。endmark

伊達さゆり
だてさゆり 9月30日生まれ。宮城県出身。Apollo Bay所属。『ラブライブ!スーパースター!!』一般公募オーディションを経て、澁谷かのん役で声優としてデビューを果たす。他の出演作に『英傑大戦』(池田せん役、巻姫役)『アサルトリリィ Last Bullet』(石塚藤乃役)など。趣味は歌を歌うこと。特技はよさこい。 Twitter/@SayuriDate  Instagram/sayuridate_official